小さなことばたちの辞書

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小さなことばたちの辞書

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  • サイズ 46判/ページ数 528p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093567350
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ことばに生涯を捧げた女性を描く珠玉の一篇

「生きるということは、ことばを集めることだ――べつに辞書編纂者でなくても。エズメがそれを教えてくれる」――国語辞典編纂者・飯間浩明
19世紀末の英国。母を亡くした幼いエズメは、『オックスフォード英語大辞典』編纂者の父とともに、編集主幹・マレー博士の自宅敷地内に建てられた写字室に通っている。ことばに魅せられ、編纂者たちが落とした「見出しカード」をこっそりポケットに入れてしまうエズメ。ある日見つけた「ボンドメイド(奴隷娘)」ということばに、マレー家のメイド・リジーを重ね、ほのかな違和感を覚える。この世には辞典に入れてもらえないことばがある――エズメは、リジーに協力してもらい、〈迷子のことば辞典〉と名付けたトランクにカードを集めはじめる。
大英語辞典草創期の19世紀末から女性参政権運動と第一次世界大戦に揺れる20世紀初頭の英国を舞台に、学問の権威に黙殺された庶民の女性たちの言葉を愚直に掬い上げ続けた一人の女性の生涯を描く歴史大河小説。
2021年豪州ベストセラー1位(フィクション部門)、NYタイムズベストセラーリスト入り。「ことば」を愛するすべての人に贈る珠玉の感動作。

【編集担当からのおすすめ情報】
皆さんは、被選挙権を含む女性の参政権が世界で初めて実現したのは、オーストラリア(南オーストラリア州)だったとご存じでしょうか。
本作は、そんなオーストラリアで昨年、ベストセラー1位(フィクション部門)となった小説です。翻訳者の最所篤子さんから本作をご紹介頂いたとき、「そんな国だからこその1位だろう」と納得しました。その思いは、原稿を読み終えた後、このような小説が一番読まれているオーストラリアを、心の底から羨ましいと思う気持ちに変わりました。ジェンダーギャップ指数が世界156か国中120位(2021年)という日本でこそ、男女を問わず広く読まれてほしい小説です。
女性の権利を求め闘った先人たちの努力をつぶさに知ることが出来る一方で、「小さなことばたち」を掬い上げ続けることで、女性参政権運動にすら加われない弱い立場の女性たちにそっと寄り添った一人の女性の生涯に胸打たれる作品です。日頃何気なく使っている「ことば」についても、改めて深く考えさせられます。そしてエズメと彼女を取りまく人々との友情、家族愛、仕事仲間との絆、恋愛、数々の別れに何度も泣きます。
ぜひ、お愉しみ頂ければ幸いです。

内容説明

母を亡くし辞典編纂者の父が勤める写字室を遊び場にして育ったエズメは、ある日、床に落ちてきたカードを見つける。そこに書かれていたのは「ボンドメイド」(はしため)という単語。そこから、「捨てられたことば」を掬い上げるエズメの人生の旅が始まった。女性参政権運動と第一次大戦に揺れる激動の時代―草創期の英国『オックスフォード英語大辞典』編纂室を舞台に「捨てられたことば」の蒐集に生涯を捧げた女性を描く感動作。

著者等紹介

ウィリアムズ,ピップ[ウィリアムズ,ピップ] [Williams,Pip]
ロンドンに生まれ、オーストラリア・シドニーで育つ。現在はアデレード在住。旅行記事や書評を手がけ、掌編小説、詩などの作品もある。『小さなことばたちの辞書』は、著者初の長編小説である

最所篤子[サイショアツコ]
翻訳家。英国リーズ大学大学院卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

112
ノンフィクションのような小説でした。オックスフォード英語辞典(いわゆるOED)の編纂者の娘を主人公とした物語でそこには英国の女性蔑視の時代があったということなのかもしれません。辞書に入れる言葉などもそのようなことが行われていたことがよくわかります。その女性の生き方を描いていて最後にはその娘が講演を行うということで結ばれています。長い物語でそれなりの印象は残ったのですが、OEDを作り上げた作品(博士と狂人)に比べると少し迫るものがあまりない気がしました。2023/06/12

がらくたどん

77
権威ある英語辞典であるOED。マレー博士率いる編纂チーム員を父に持ち「ことば」に特別な興味と感性をもつ少女の半世紀に満たないけれど言葉の魔法で世界全部を抱きしめたような生涯の物語。編纂室のテーブル下にうずくまり零れたり捨てられたりする語彙カードをそっと拾って大事にポケットにしまう少女。女性にしか使わない言葉。貧しい者だけが使う言葉。権威ある男性によって選ばれ意味付けされた言葉で表現された社会は、どこまで「本当の世界」なのだろう。悩み行動する女性達に寄り添いその言葉を写し取る彼女は語彙カードの妖精のようだ。2023/03/16

キムチ

67
「博士と狂人の間」は勿論、OEDの事も詳しくは知らなかった。表題から予測した情景とは大きく異なる展開。最初は多々の女性が入り乱れ、今一つ乗れなかった。しかし、架空のヒロイン エズメが見つけたポンドメイドのカード。作品の重要な背景部分を膨らませて行くリジーとの絡み。方言的訳がとても温度感を醸している。言葉の定義と社会的定義との間の谷。OEDが男たちの努力の結晶であり陽の当たる部分なら 迷子の言葉のトランクに入ったカードは陰の部分。だがそこに寝かしつけられた鬱憤憤懣ネガの部分。作者ウィリアムズは実に巧みに時代2023/04/17

たま

64
OEDの編集者の娘として生まれ、編集室で育ったエズメ(架空の人物)の視点で言葉と女性、言葉と人間の関わりを描く。頭が良いと言われるエズメが女性の教育、参政権、出産などについて受身で、違和感を覚えた。彼女の友となる女性たちはみな魅力的で、エズメは個性豊かなその言葉の記録者と言うことなのだろう。エズメと彼女たちの絆に心をうたれ、ガレスの贈り物に涙し、エズメが向き合ったさまざまの問題、女と言葉、階層と言葉、戦争と言葉などを、私自身の経験も思い出しながらゆっくり読んだ。素晴らしい読書だった。2023/01/12

星落秋風五丈原

53
アナザー・サイド・オブ『博士と狂人』男たちから打ち捨てられた言葉は、女たちの言葉がほとんどだった。19世紀末の英国。母を亡くした幼いエズメは、『オックスフォード英語大辞典』編纂者の父とともに、編集主幹・マレー博士の自宅敷地内に建てられた写字室に通っている。ことばに魅せられ、編纂者たちが落とした「見出しカード」をこっそりポケットに入れてしまうエズメ。ある日見つけた「ボンドメイド(奴隷娘)」ということばに、マレー家のメイド・リジーを重ね、ほのかな違和感を覚える。この世には辞典に入れてもらえないことばがある。2023/05/19

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