中公文庫<br> 埋葬

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中公文庫
埋葬

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122075863
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

1999年、河口湖町の廃ホテルで起きた母娘の死体遺棄事件。犯人と目された少年の死刑判決後、被害者の夫は謎の手記を発表し失踪。10年後、ジャーナリストが再取材を行うが、関係者達の告白は事件の構図を次々と塗り替えてゆく……。

読者を幻惑・酩酊させる仕掛けで、純文学×ミステリ×フェイク・ドキュメンタリーの歴史的達成として小説界を騒然とさせた衝撃作、ついに文庫化。
本作ははたして、現代の「藪の中」か、ミステリを逆手にとった奇書か、あるいは小説の極北か――

文庫化にあたり、ボーナストラックとして、著者独自の犯罪小説二篇(「トンちゃんをお願い」「わたしの娘」)を書籍初収録。

【諸氏から絶讃の声、続々!】

脳をマドラーで掻き回されるように読んだ。それから十数年経っても、撹拌された言葉は渦巻き続けている。
――酉島伝法(小説家・イラストレーター)

生きる自分への責任の取り方と、誰かに向けられた嘘や演技。ふたつが奇跡的に同じものとして重ねられる文体に、その残酷に、私は吐きそうなくらい救われた。
――山本浩貴(いぬのせなか座/小説家・デザイナー)

途方もない饒舌のうちに真実は沈みゆく。こんなに恐ろしい小説はそうそうない。
――蛙坂須美(怪談作家)

【目次】
Ⅰ 埋葬(2010)
Ⅱ トンちゃんをお願い(2011)/わたしの娘(2019)
〈解説〉岡和田晃

内容説明

一九九九年、河口湖町の廃ホテルで起きた母娘死体遺棄事件。犯人と目された少年の裁判の最中、被害者の夫は謎の手記を発表し失踪。十年後、ジャーナリストが再取材を行うが、関係者たちの証言は事件の構図を次々と塗り替えてゆく…。読書界を騒然とさせた純文学×ミステリの衝撃作。文庫化に際し、犯罪小説二篇を書籍初収録。

著者等紹介

横田創[ヨコタハジメ]
小説家。埼玉県出身。1970年生まれ。早稲田大学教育学部中退。演劇の脚本を書くかたわら小説の執筆を始め、2000年『(世界記録)』で第四十三回群像新人文学賞を受賞。02年『裸のカフェ』で第十五回三島由紀夫賞候補となる。相模女子大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さかな

3
表題作、埋葬。なんだか後を引きずる、ショックな読書体験だった。自分と他人、理解と無理解、生と死、真実と虚構、語られるものと語られないもの。どれも近づこうとすればするほど遠ざかってしまう感覚。 印象的なセリフやキーワードが多くあった。振り返りたい。 前半の本田の手記は読みづらくて読みづらくて、1、2ページ読んでは一旦本を閉じ…の繰り返しでなんとか読み進めた。 最初から最後まで、皆ず〜っと悦子についてあらゆる言葉を尽くして熱心に語っているけれど、いくら語られようがそれは写真のスナップショットに過ぎない。2025/01/31

こまいぬ

3
キンドル。表題作の中編、短編2つ。どれもすごくイヤな話だった。単純にイヤというよりはやりきれないというべきか。特にいやな気持ちになったのは、トンちゃん。貧乏だけれどコツコツ勉強やアルバイトに励んで生きてきた大学生の女性が、仲のいい友人ができたことによって少しずつ、変化していく。大好きな友だちができたこと、あこがれたものになろうとすることというと、明るい青春を思い浮かべるだろうけど、これは、本当にキッツい話だった。2025/01/28

lyrical_otoca

3
2024年一番偉大な復刊。これが長らく絶版だったのは日本文學界にとって大きな損失だったと思う。「藪の中」でやられた人間の認識する「事実」はその人の主観というフィルターを通してしまうせいで客観的な事実と異なるっていうのを現代の風潮に合わせて展開していてとても面白かった。「埋葬」の凄いところは、人類が見ないふりしている「事実」のバグについて向き合った結果、社会的には狂人のようになった登場人物の支離滅裂な文章が支離滅裂でありつつも読みにくくないところだと思う。2024/12/20

sataka

2
痛切な心理を言葉を尽くして表現する表題作は間違いなく純文学的。でありながら、ミステリかと言われると困るが、全作品を通して社会派の影響は感じた。中心となるテーマの一つは、自他の境界の揺らぎなのだろうが、「埋葬」では念入りなテキストによる説明、「トンちゃんをお願い」では視点の混濁と、違ったアプローチで表現していたのが興味深い。とてもすべてを理解できたとは思えないが、評判なるだけの凄みは感じた。2025/05/07

橙なオレンジ

2
自他境界や主客の問題に内容面でも形式(人称、語りなど)面でも大きく踏み込む、あるいは踏み越える作品。ある重大な事件とその関係者の手記を読み進める形で進む物語は、音もなく別のテクストへと接続され、そこで語られる内容はもはやそれが語る内容ではなく、内容が語りをそれに強いるが如き倒錯を起こす。何を言っているか分からないだろうが、私も何を読んでいるのか十全には分からなかった。「純文学×ミステリ」の惹句に誘われ読んだが、後者を期待した私にはあまりにもその要素が薄く感じられた。純文学×純文学、純文学²だと思う。2025/05/07

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