Shogakukan mystery
魔性の馬

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  • サイズ B6判/ページ数 365p/高さ 13X19cm
  • 商品コード 9784093564618
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

広大な牧場を持つアシュビー家に、行方不明の長男パトリックになりすまして登場したブラット。彼の登場に不可解な態度を見せる家督相続予定者だった双子の弟サイモン。真贋疑惑にとらわれる家族たち。物語の面白さを満喫させる実力派作家の珠玉作。

「あんた、あいつに瓜二つだ」 飲んだくれの役者ロディングがロンドンの街頭で出逢った孤児のファラーは、彼が親戚アシュビー家の行方不明の長男サイモンと間違えたほど、そっくりだった。金に困っていたロディングは、彼を説得して家督相続者である行方不明の兄が戻ってきたという触れ込みで、アシュビー家に彼を送り込んだが……。 『時の娘』で世界的な評価を受けた実力派女流作家が、それに先だって発表した異色作。物語の面白さを満喫させる、意外性とサスペンスに満ちたミステリ・ロマン!

内容説明

「あんた、あいつに瓜二つだ」飲んだくれの役者ロディングがロンドンの街頭で出逢った孤児のファラー。彼はロディングが彼の親戚アシュビー家の行方不明の長男パトリックと間違えたほど、そっくりだった。金に困っていたロディングは、彼を説得して家督相続者である行方不明の兄が戻ってきたという触れ込みで、アシュビー家に彼を送り込んだが…。『時の娘』で世界的な評価を受けた実力派女流作家が、それに先だって発表した異色作。物語の面白さを満喫させる、意外性とサスペンスに満ちたミステリ・ロマン。

著者等紹介

テイ,ジョセフィン[テイ,ジョセフィン][Tey,Josephine]
1896~1952。英国の女流作家・戯曲家。本名エリザベス・マッキントッシュ。スコットランドのインヴァネス生まれ。バーミンガムの女子体育学校を卒業。ゴードン・ダヴィオットの筆名で歴史劇「ボルドーのリチャード」(1932)などを発表し、のち推理作家に転じた

堀田碧[ホッタミドリ]
翻訳家。東京生まれ。慶応義塾大学中退。ケント大学女性学修士課程修了
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

60
ジョセフィン・ティ二作目。行方不明または死んでしまったとされていた家族がふいに戻ってきて、家督相続争いが始まる。その男が悪に徹しきっていたなら、パトリシア・ハイスミスの『リプリー』のような話となるところだが、主人公の悪に徹しきれない心理描写こそがこの作品の読ませどころ。気性が激しい魔性の馬ティンバー。でも、魔性の馬は、ティンバーだけではない。2017/04/03

星落秋風五丈原

12
『時の娘』で名高い女流作家テイのミステリ第5作。刊行予告が出てから数年音沙汰がなく、その間ファンをやきもきさせましたが、この度めでたく翻訳が出た本書は、待った甲斐のある秀作でした。双子を中心にした旧家のお家騒動という、ゴシックロマン趣味の事件を扱いながら、あくまで伸びやかで明るい雰囲気や、生彩豊かな登場人物たちの描写が溶け合って作り出す、物語そのものの魅力。訳題にあるように、馬が重要な役割を果たしており、イギリス人のお国柄が良く出ている一冊でもあります。2004/02/17

はる

11
図書館本。曇り空の八月の終りにゆっくりと読む。熱々の紅茶も合いそうな本。イギリスの少年が船に乗りアメリカに渡り、旧家の相続人として故郷に帰って来る。そして…。馬の文字と表紙とにひかれてつれて帰ったのだけれど、良いなぁイギリス!いっぱい馬がいて。一度で良いから「飛越」てみたい!といらないことも夢見ながら読み終えてしまった。双子プラス1の結末がどうなるかと心配したけれど、ある意味一番読みたかった結末に落ち着いて安堵。(プラス1が良い子過ぎたので)そして原題に納得。2015/08/31

じゅうに

3
登場人物が皆 魅力的。人を騙して居るブラットをどんどん好きになっていき、どうなってしまうのか、どんどん心配が募っていった(作者の術中にハマったかな)。 また色んな伏線が自然に潜んでいて、最後にするすると収まっていく感じは気持ち良かった。 読んでいる時、私は確かにイギリスに居た。 ジョセフィン・ティの本は、不思議とずうっと記憶に残る。この本もきっとそうなるだろう。2017/04/10

Chihoish

2
大好きな「時の娘」のジョセフィン・テイの作品。こちらは知らなかったのでまるで掘り出し物を見つけたかのような喜び。こちらも傑作。物語の展開は予測のつくものではあるけれど、丁寧な描写と登場人物の魅力にぐいぐい引き込まれてあっという間に読了。主役のブラットに幸せになって欲しくて危機を乗り越える度にほっとしてしまう。読者にそう思わせたらしめたもの。ビーもいい人で良かった。ハラハラしつつラストはほんわかして読後感も抜群。2019/05/04

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