出版社内容情報
失業中の浅利圭介は、轢き逃げに遭った松平陣太郎と結託して、賠償金をせしめようとする。犯人の候補は公衆浴場の主人と流行作家。そこに浴場同士の争いや作家の美人秘書らが絡んできて……。名ユーモア小説の前編。
内容説明
クルマに跳ね飛ばされたらしい、ちょっと変わった青年・松平陣太郎を自宅に連れ帰った浅利圭介。失業中で妻から尻を叩かれっぱなしの圭介は、目撃したナンバープレートを手掛かりに一発逆転を狙っていた。しかし、ボーっとしていると思われた陣太郎が意外としたたかで、徳川家の末裔を名乗り、賠償金を巡る工作の主導権を握りはじめる。加害者として浮上したのは、公衆浴場の主人と流行作家の2名。そこに浴場同士の争いや作家の美人秘書、浴場主人の愛人らが絡んできて…。渥美清主演で映画化もされたユーモア小説の前編。
著者等紹介
梅崎春生[ウメザキハルオ]
1915年(大正4年)2月15日‐1965年(昭和40年)7月19日、享年50。福岡県出身。1954年『ボロ家の春秋』で第32回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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