内容説明
大正時代の北海道を舞台に、貧しい家庭に育った“私”が、少年から青年になるまでの紆余曲折を描いた自伝的小説。幼いころからひそかに恋心を抱いていた「姉や」のシモがなぜか家を出ていき、やがて父の子を出産する。ショックでしばらく疎遠になっていたが、やはり気持ちが抑えられずに会いに行くと、シモは“私”を心身ともに受け入れてくれる―。“私”と家族の性生活や厳しい暮らしを、赤裸々に、かつ独特の歯切れのいい筆致で綴る傑作長編。第9回日本文学大賞受賞作。
著者等紹介
和田芳恵[ワダヨシエ]
1906年(明治39年)4月6日‐1977年(昭和52年)10月5日、享年71。北海道出身。1963年『塵の中』で第50回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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