内容説明
文芸誌「群像」に連載された著者の“執念の大作”第2巻。前田永造の妻である京子が前夫である伊丹との間に設けた長男・康彦は、母のいない寂しさから家出を繰り返す。康彦の学校へと出向いた永造は、どこか馴れ馴れしい担任の女教師に名前を「作家・前田永造」と呼び捨てにされ不快ながらも性生活について論じたりもする。そこから一転、先妻・陽子が存命の頃、後に京子の友人として再会する幼なじみ・会沢恵子との不倫の過去へと物語は移行していく。現在と過去が交錯しながら織りなされるように展開していく「姦通」をテーマにした異色の愛憎世界!
著者等紹介
小島信夫[コジマノブオ]
1915年(大正4年)2月28日‐2006年(平成18年)10月26日、享年91。岐阜県出身。1954年『アメリカン・スクール』で第32回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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