出版社内容情報
奇々怪々、不朽の怪奇説話の名翻案19話!
中国清代、巷で口承される怪異譚を蒲松齢(ほしょうれい)が書き綴った、怪奇短編集の白眉とされる『聊斎志異』。芥川龍之介、太宰治、澁澤龍彦、司馬遼太郎、F.カフカなど多くの作家も魅了され、影響を受けてきた。
森敦がこの500余話から選び抜き、私家版で19話を翻案した。生き生きと、且つ深みのある筆致が見事だ。妖術、呪い、幽霊など摩訶不思議な事象に加え、酒好き、大食らい、ひょうきん者、試験に落ち続ける男、母と暮らす嫁の来てのない男らが登場し、現代にも通ずる親しみ、可笑しみも溢れている。
森 敦[モリ アツシ]
著・文・その他
内容説明
中国清代、巷で口承される怪異譚を蒲松齢が書き綴った、怪奇短編集の白眉とされる『聊齋志異』。森敦がこの500余話から選び抜いた19話を、私家版で翻案した。妖術、呪い、幽霊など摩訶不思議な事象に加え、酒好き、大食らい、ひょうきん者、母と暮らす嫁の来てのない男らが登場し、現代にも通ずる親しみ、可笑しみも溢れている。
著者等紹介
森敦[モリアツシ]
1912年(明治45年)1月22日‐1989年(平成元年)7月29日、享年77。長崎県出身。1974年『月山』で、第70回芥川賞受賞。62歳での受賞は、当時の最高齢受賞だった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こばまり
49
中国の途方もないお話を読むのは楽しみの一つだが、森敦氏の訳がこれまたホノボノおっとりとした美文で陶然となる。2018/05/05
棕櫚木庵
19
『聊斎志異』から19篇を訳出したもの.妙に凝ったところもなく読みやすくて楽しい訳だった.最初の方は拷問やゾンビ(?),地獄の責め苦などがあり,読むのが辛かったけど,あとは,奇談あるいは純愛恋愛小説風で楽しく読めた.マヌケがヒョコヒョコ出てくるので親しめるし.菊の精の話もあるけど,太宰の「清貧譚」とは随分趣きが異なるような・・・.【余談】『聊斎志異』は,昔々,某文庫本で読みかけたけど,その個性的な訳について行けずに挫折したことがある.「妙に凝ったところもなく」なんて言っているのはその後遺症(^^;).2021/11/28
けえこ
14
森敦翻案の聊斎志異。 唐突に話が始まったり、謎の直訳ありですが柔らかい文章で読みやすかった。 「猛き心」の「わしにはすね筋がある。つまらぬことを抜かすとこんな目にあうぞ」キレやすいってこと? 「花の寺」「そのかおりにも」は花の精ファンタジー。怪談や残虐な話ばかりの中でホッと出来る章でした。2023/10/03
rosetta
14
Amazonのコピペで失礼。『不朽の怪奇説話の名翻案19話!中国清代、巷で口承される怪異譚を蒲松齢が書き綴った、怪奇短編集の白眉と芥川龍之介、太宰治、澁澤龍彦、司馬遼太郎、F.カフカなど多くの作家も魅了され、影響を受けてきた。森敦がこの500余話から選び抜き、私家版で19話を翻案した。生き生きと、且つ深みのある筆致が見事だ。妖術、呪い、幽霊など摩訶不思議な事象に加え、酒好き、大食らい、ひょうきん者、試験に落ち続ける男、母と暮らす嫁の来てのない男らが登場し、現代にも通ずる親しみ、可笑しみも溢れている』2019/06/29
ゆう
1
説話集的なものは好物なので手を出した。元ネタが中国なので、日本のものとは随分違ってて面白かった。全体に男に都合が良くて女性がモノ扱いされてるような印象があるのは時代的に仕方ないものなのかな…2021/10/10