出版社内容情報
古都鎌倉に美しく燃え上がる宿命的な愛
夫は、なぜ失踪したのか? 理由なき別れに苦しみ、無為不安の日をおくる里子は、40代の会社社長で、骨董の目利きでもある男、坂西と出会う。妻子を捨てた夫と、年上の女との情事が日々うつろなものに変っていくのとは対照的に、二人の愛は古都鎌倉の四季の移ろいの中で、激しく美しく燃え上がった……。
日経新聞に連載され話題を呼んだ長編小説。男女の宿命的な愛を鮮烈に映すとともに鎌倉や京都を舞台に、和服や自然を通して日本の四季が美しく描写されており、作品の魅力に彩りを添えている。
【編集担当からのおすすめ情報】
立原正秋著の名作・復刻版
立原 正秋[タチハラ マサアキ]
著・文・その他
著者等紹介
立原正秋[タチハラマサアキ]
1926年(大正15年)1月6日‐1980年(昭和55年)8月12日、享年54。朝鮮慶尚北道(現在の韓国慶尚北道)安東郡出身。1966年『白い罌粟』で第55回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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月夜のコオロギ
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夫が浮気して出ていってしまったので裕福な実家に帰った子連れの娘とその実母と義姉の会話。 母「(義姉)さん、これでかまいませんか」義姉「あたしはかまいません。(娘)さんとは中がよいんですし。家族がふえてたのしいですわ」娘「なるべくあなたの邪魔にならないようにしますわ。」のちに知人の骨董屋で「儲けは考えない」という紙業会社の社長(既婚)とであう(が割とすぐ奥さんにばれて別れる。)一方、浮気した夫のその後に作者は容赦なく、生活感一杯、優雅さ絶無。日経新聞に連載され、後に渡辺淳一が引き継ぐ大人のお伽噺。2024/09/15
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