出版社内容情報
6歳で寄席デビューし、七十二歳で没するまで、噺家・喜劇役者・俳優として活躍、人気を博した柳家金語樓。この天才コメディアンの、人知れずの努力や人間を愛する気持ちを忘れなかった心を人間ドラマとして描く。
寄席から舞台へ、そしてラジオ、テレビと、戦前・戦後を通して時代の変遷とともにステージを変えながら、日本全国を笑いの渦に巻き込んだ柳家金語樓。彼の人気は未だに美空ひばりや寅さんにも劣らぬといいます。 6歳でデビューし、71歳で没するまで笑いの世界を走り続けた柳家金語樓の、新しいものに挑戦するパイオニアとしての一面、芸に対する努力の跡に加え、趣味の陶芸や発明、そして晩年の社会奉仕活動など、ひとりの人間としての私生活における悲喜こもごもを著者の実体験に基づいて書かれています。 加えて同時代に生きた大辻司郎、エノケン、エンタツ、アチャコ、古川ロッパたちとの交遊を未公開写真を織り交ぜながら描いています。
内容説明
噺家・喜劇役者・俳優・発明家・陶芸家・作家…。六つの顔を持つ天才芸人。その一生はそのまま笑いの昭和史でもある。
目次
第1部 天才少年現わる(少年金登喜のデビュー;『兵隊落語』で一世風靡;新作落語のネタ作り)
第2部 コメディアンたちの交遊録(大辻司郎―破天荒な奇声;エノケン―大目玉で演じるアチャラカ劇;エンタツ・アチャコ―明暗を分けた名コンビ;古川ロッパ―裸の王様の悲劇)
第3部 金語楼の才能(家族の悲喜こもごも;落語界の勢力分布;一家をかまえた金語楼;金語楼の多才な顔;そして天才は新たな挑戦をする)