出版社内容情報
アイヌ信仰の幌尻岳から九州の英彦山まで。日本人の心を癒し続けてきた全国12の霊場の歴史と文化をたどりながら、行事や見所を徹底ガイド。古くて新しい旅への誘いです。
この二十年、山岳宗教は新しい注目を浴びてきました。それは、ブナ林をはじめとする各地の自然保護への姿勢が大きな関心をよんだ時期と重なります。山岳宗教は自然と人間が深く関わる共生と共死の問題だったのです。およそ三十五年前、出羽三山を歩いたことが出発点になる、私の山岳霊場をめぐる旅は、日本宗教のもっともベイシックな世界を探る旅になりました。そしてそこでは、日本の宗教って何なのだという、素朴で現代に緊要な問いが絶えず私を促してきました。山岳霊場は、単に日本の宗教だけの問題ではなく、そこには少なくとも東アジア、東南アジア、南アジアに通底する問題が含まれていたのです。だからこそ、山岳宗教は面白いといえます。アイヌの宗教世界から九州におよぶ霊山をめぐる旅は、日本列島の風土と人間と宗教が織りなすマンダラ世界との出会いでもあります。いまでは得難い多彩な写真に触れながらの旅は、日本の宗教が単に物のご利益だけではない、こころのご利益をこそ与えようとする、エコロジーと一体の世界であることを実感させてくれます。(著者メッセージより)
内容説明
アイヌ信仰の幌尻岳から九州の英彦山まで。日本人の心を癒し続けてきた全国12の霊場の歴史と文化をたどりながら、行事や見所を徹底ガイド。古くて新しい旅への誘いです。
目次
出羽三山
幌尻岳
恐山
富士山
木曽御岳山
比叡山
高野山
吉野・大峯
熊野三山
白山・立山
石鎚山
英彦山