出版社内容情報
遠いあの日の学舎にタイムスリップ…。武骨で頑固な佇いを、建築された明治時代のままに今もとどめる懐かしい校舎、92校を日本各地に取材。建築史学にも貴重な校舎を巡る「ひと味違う」旅の本です。訪れやすいようにアクセス、付近の地図も掲載。
明治の時代に建設され、今なお当時の姿をとどめている「校舎」を日本全国から92校!、網羅しました。これらの校舎は、教育史、建築史的にみても貴重なだけでなく、観光として訪れても楽しい所ばかりです。 たとえば石川啄木の小学校の近くには、当時下宿していた茅葺き屋根の家もあったり、赤煉瓦の旧制五高本館には夏目漱石に関するモノが多く、漱石が作った入学試験問題集があったり。だれの胸にもなつかしい、壷井栄の『二十四の瞳』の舞台になった、瀬戸内海の美しい自然を背景とした女性教師と十二人の教え子たちの岬の分教場……。いずれも訪れやすいよう、旅の書としても、アクセス、付近の地図など、とても便利に編集してあります。 『サライ』の96年7号「小学校編」、18号で掲載した「中・高・大学編」をベースとし、著者中村哲夫氏の、建築の本としても、旅の本としても楽しく読める文章を中心に、大幅に写真も追加、各種のコラムも散りばめられこれからの季節、旅の計画書として、あるいは旅の友として、大いに活用して下さい!
内容説明
勇壮で頑固な佇まい。明治時代に建設された各地の「校舎」98棟を網羅。明治の風を感じるサライ“旅の本”。
目次
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東京
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福井・静岡
静岡
愛知〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひねもすのたり
5
学校に特化した近代建築本。 一般的な近代建築本だと関東圏、関西圏が多く取り上げられますが、本書で突出しているのは長野県。 教育県と呼ばれますが、その素地が垣間見えます。2013/08/04
プクプク
3
図書館でふと目についた本。1997年発行だそうだ。明治の学び舎が写真と共に解説されている。松本の旧開智学校など有名どころもたくさん。私の出身校も載っていた。每日通っていたあの建物。しっかりとゆっくりとみたことはなかった。いつもそこにあったから、設計者も知らなかった。写真でゆっくりと見ることになるとは思いもよらなかったが、玄関のデザインのアーチがすばらしいのだそう。そう言われてみるとそうかもしれない。他の明治の学舎と比較してみたり建築ということで校舎をみたことがなかったので新鮮だった。2024/11/12
古青
0
久しぶりに再読、木造の校舎の事を色々調べている内に、日本の近代建築にも興味が湧いて来ました。特に学校建築に関する歴史と文化は、地域別に調べるととても面白いです。2014/02/19