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迷子のアリたち

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784092905658
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

出版社内容情報

家出少年の自分探し物語

イギリスの注目作家ジェニー・ヴァレンタインの新作。デビュー作『ヴァイオレットがぼくに残してくれたもの』でガーディアン賞を受賞して以来、高い評価を得ている作家です。
本書は、家出少年の自分探し物語です。とんでもない事件を巻き起こして、田舎からロンドンに家出してきた少年サムが、転がり込んだアパートは、とんでもない人たちが暮らしている不思議なアパートでした。おせっかいおばあさん、おしっこ犬、お世辞たらたら男、ヤンキーママから放置されて学校も行っていない10歳の少女ボーに、そのママ……。このアパートは、おかしな人たちの集まりです。サムが家出したときに持ってきた本のタイトルは『アリのコロニー』でしたが、まさにこのアパートは、人生に迷った迷子のアリたちのコロニーでした。そこで、小さなおもしろい出来事が次々に起きます。サムは、そんな人たちと関わりの中で、自分を見つめ、生きる力を取り戻します。
小さな少女ボーとサムとの友情の物語でもあり、家族の物語です。友だちを傷つけてしまったことから始まった家出ですが、その友だちに「ごめんなさい」を言うために、少年サムは、なが?い旅にでかけたのです。

【編集担当からのおすすめ情報】
少年サムと、小さな少女ボーが、交互に語る形式で書かれた本書は、それぞれの目線でリアルに書かれていて、読み出したら止まらないおもしろさです。サムと、ボーのかわいい友情と、サムと家出の原因になったマックスとの友情が語られています。何度読んでも最後に泣けてくる友情物語です。

ジェニー・ ヴァレンタイン[ジェニー ヴァレンタイン]
著・文・その他

たなかあきこ[タナカ アキコ]
翻訳

内容説明

とんでもない事件を巻き起こし、家出して来た少年サムが、転がり込んだアパートは、これまたとんでもない人たちが暮らしていた。そこで出会った小さな少女ボーとのふれあいの中で、サムは、大切なものを思い出す。心にジーンと響く友情と家族の物語。ブックトラスト・ティーンエイジ賞、カーネギー賞候補作品。

著者等紹介

ヴァレンタイン,ジェニー[ヴァレンタイン,ジェニー][Valentine,Jenny]
イギリスの児童書作家。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで英文学を学ぶ。ロンドンの自然食品の店で15年間働いたほか、教育助手やジュエリー作りの経験をもつ。デビュー作『ヴァイオレットがぼくに残してくれたもの』(冨永星訳/小学館)は2007年ガーディアン賞を受賞、2作目の“Broken Soup”、3作目の『迷子のアリたち』、最新作“The Double Life of Cassiel Roadnight”も、カーネギー賞ほか多くの賞候補にあがるなど、作品は高い評価を得ている

田中亜希子[タナカアキコ]
千葉県生まれ。銀行勤務ののち、翻訳業に。読み聞かせの活動もおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

258
ちょっと珍しいイギリスのYA小説。この分野も作者のジェニー・ヴァレンタインも初読。登場人物たちが、なかなかにユニーク、かつ全員が一癖も二癖もあるタイプ。主人公二人が交互に語る構成をとる。まずはサムから。彼は故あって田舎を捨てて、単身でロンドンにやってきた。17歳。次いでボヘミア(変わった名前だが、ロマの血を引いているらしい)。10歳の女の子。そして、その母親のチエリーはネグレクトで、男性およびアルコール依存症。アパートの家主のスティーヴ(中では一番普通か)。謎の世話焼きオババのイザベル。得体の知れない⇒2024/09/29

星落秋風五丈原

30
今回の語り手は二人、家出してきた17歳のサムと、しょっちゅう仕事と恋人を取りかえる母親にふりまわされる10歳のボヘミアだ。二人は偶然同じアパートで暮らすことになるが、最初誰ともコミュニケーションを取ろうとしないサムにボヘミアはつきまとい、なりゆきでサムも風変わりなアパートの他の住人達と関わることになる。毎回表紙が作品のイメージをよく伝えている。うつむいて前を歩くサムと、そんな少年の事を後ろから見守っているボヘミアという、二人の関係性を的確に描写している。但し、この関係が変わっていくのが本作のみどころだ。2017/09/04

洋書好きな読書モンガー

22
主人公は田舎からロンドンに家出して来た17歳のサムと母子家庭の少女ボー。人と関わりたく無い家出少年が住むアパートの訳あり住人達、特に複雑な家庭事情の10歳の少女ボーに懐かれる。お節介な住人達のお陰で変わっていく少年。何故家出したかは物語の最後で判明、確かに家出しちゃうな。いじめ問題と母子家庭という二つの重いテーマを扱っている。でもボーの行動のお陰でハピエンになって良かった。中学の時出会いたかった本だ。2025/07/24

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

19
自分の事を誰も知らない場所へ逃げ出したくてロンドンまで家出してきた少年サム。彼がそこで出会ったのはボーと呼ばれている少女で・・。物語はサムとボーの一人称によって交互に綴られていきます。人と関わり合うことを避けていたサムが少しずつ心を開いていく様子が手に取るように分かりました。そしてボーの明るさにサムだけでなく読者でもある私も救われたような気がします。もし私がボーの立場に置かれたらこれほど前向きにはなれないと思います。スカイエマさんの表紙絵も素敵でした♪★★★★2012/02/18

波多野七月

5
スクリーンで観てみたいと、願わずにはいられない。ロンドンで出会った、小さな少女とある少年の世代を越えた友情物語。曲がりくねった道の先にも、世界はきっとつながっていると思えるYA作品。2013/11/12

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