出版社内容情報
孤独を好物にする“つちんこ”と少女の物語
母の離婚をきっかけに祖母の住む離島に預けられることになる少女。そこは、毎年夏になると家族で出かけた思い出の多い島だ。
複雑な思いをかかえて、島に降り立つと、
「シャッ、シャッ、シャッ、シャッ」
無気味な笑い声を立てて、つちこんこが、現れた。
「もしかしておいらのこと、見えてるのか?」
どこからともなくやってくる“つちんこ”。
「あなた、ナニモノなの?」
「うーーん、おいら、ナニモノなのか……」
孤独につぶれそうになっている子どもの前にだけ現れるのが、座敷童ならぬ“つちんこ”だ。
家族のことで不安な気持ちをかかえる少女と、うさんくさいつちんことの、不思議な物語。
【編集担当からのおすすめ情報】
思春期の少女たちにぜひ読んでほしい一冊。
内容説明
「わたし、絶対に、いやだからね」「ねえお京、仕方ないのよ…」中三の夏、お京は島へすてられにきた。「そろそろ本当の孤独に身をおかなきゃ」「あなた、ナニモノなの?」「おいら、つちんこ」中三の夏、お京は島でつちんこと出会った。これはお京とつちんこの、ひと夏だけの物語。
著者等紹介
村上しいこ[ムラカミシイコ]
三重県生まれ。松阪市ブランド大使。「かめきちのおまかせ自由研究」(岩崎書店)で第37回日本児童文学者協会新人賞受賞。「れいぞうこのなつやすみ」(PHP研究所)で第17回ひろすけ童話賞受賞。「うたうとは小さないのちひろいあげ」(講談社)で第53回野間児童文芸賞受賞。「こんとんじいちゃんの裏庭」(小学館)で第4回日本児童ペンクラブ少年小説賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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