童話絵本 宮沢賢治 やまなし

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  • サイズ B5判/ページ数 39p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784092897427
  • NDC分類 E
  • Cコード C8093

出版社内容情報

童話絵本

2016年で生誕120年を迎える宮沢賢治。その前年にあたる2015年からはブームの再燃が期待される。
賢治作品の中でも極めて異色の幻想的作品「やまなし」は、文体の平易さから児童向け絵本でも多く採り上げられ、
シェア50%を誇る光村図書の小学六年国語教科書でも長年採用されている定番教材である。宮沢賢治のこの作品の、絵本としての決定版を目指して、画家には岩手出身で賢治の世界に深い造詣をもって描き続ける田原田鶴子さんを起用。解説には、「やまなし」の名人授業で名高い野口芳宏氏を起用。学習の面からも、この優れた作品の魅力を深く掘り下げ、教師や保護者にとっての指導にも役立つ絵本に仕上げたい。

【編集担当からのおすすめ情報】
・物語にしっかり根ざした絵本~五月と十二月という二つの場面の季節感や自 然の風景を克明に描写している。
・これまでの絵本では明瞭でなかった「月夜」の光をしっかりと描写している。
・最高の国語教師の視点から、内容を解説しているので、読み聞かせの際の要 点がしっかりとつかめる。
・美しいイラスト付きの用語解説も魅力。

著者等紹介

宮沢賢治[ミヤザワケンジ]
1896年岩手県花巻市に生まれる。盛岡高等農林学校農芸化学科卒業。十代の頃、短歌から創作活動を開始。その後、農業の研究と指導に当たりながら詩、童話、絵画、音楽など幅広い分野へ活動を広げ、1924年、詩集『春と修羅』と童話集『注文の多い料理店』を自費出版。音楽、科学、哲学を融合するその作風は、日本文学史上において異彩を放つ。1933年に三七歳で病没

田原田鶴子[タハラタズコ]
岩手県盛岡市に生まれる。岩手大学教育学部甲一類美術科卒業。美術関係出版社に勤務後、挿絵、イラストの仕事を重ねる。現在では特に宮沢賢治の童話世界に絞って油彩画の制作に励み、宮沢賢治イーハトーヴ館など各地で個展を開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

167
あかるいあおの水のなか、光の網は世界を染める。しずかであかるい月はやまなしに姿を変えて、トプン。きょうだいの世界に落ちてきた。あまい、いい匂いのお酒。お月さまの匂いはしあわせの匂い。 「クラムボンはかぷかぷわらったよ」しずかで、密やかな青い幻燈のなかで、お月さまのお酒を少し分けてください。ちいさく透明なグラスを傾けて、お空のお月さまを溶かしながら一緒に呑もう。2019/10/07

モリー

71
宮沢賢治の童話の中には、一体全体、何が言いたいのだろうと思うものがあります。この「やまなし」もその一つです。しかし、ひとたび読み解く事に成功したならば、描かれた世界の鮮明なイメージが心に焼き付いて離れないものとなるでしょう。私もご多分に漏れず(?)、残念ながら、一読しただけでは意図が汲み取れませんでした。せっかちな私は、一読後すぐに解説を読んでしまいましたが、独力で理解したい方は、解説中の素晴らしいアドバイスにしたがって読むことをお勧めします。以下引用。「この作品が言おうとしていることは何か、(下に続く)2021/10/17

扉のこちら側

71
2016年1017冊め。子どもの頃に何度も読んではいたものの、雰囲気を味わうという意味ではこうして大人になってからではないとよさがわからなかった。水の中の世界の美しくも怖い描写。2016/12/01

マリリン

45
独特な賢治ワールドが醸し出す世界を、幻想的な色彩で表現した田原田鶴子さんの絵が素晴らしい! 谷川の底に棲む二匹の子供のカニが見た情景と紡ぐ言葉。朗読をテーマにしたコミック「花もて語れ」に登場した本作は、朗読すると味わい深い季節の香りや音がかすかに伝わってくる。ストーリーはあるようなないような...脳裏に流れる情景を楽しむ。そこは、この世とあの世を繋ぐ境界のような静寂のなかに響く、自然が奏でるメロディが聞こえてくるかのような世界。2022/09/09

ヒラP@ehon.gohon

35
宮沢賢治の物語も素敵ですが、登場する蟹の兄弟の視点から見上げた川が幻想的に描かれていて、読み聞かせしても、一人読みしても心地よい絵本です。 蟹の兄弟のやりとりと要所をしめるお父さんの登場、光の具合で変化する風景、魚たちの泳ぐ様、どれもが生き生きしています。 それが、突然現れるカワセミのくちばしに対する驚愕であったり、やまなしのような異物に対する疑念を際立たせていました。 付されている用語解説、年譜、物語解説は、どれも宮沢賢治への関心を高めてくれました。2020/10/04

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