地球人ライブラリー
デルス・ウザラ

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784092510456
  • NDC分類 292.925
  • Cコード C0398

出版社内容情報

VKアルセニエフが、1907年に行った調査行の物語である。自然科学的な観察に必要な生活上のサポーターとして同行したデルス・ウザラは動物たちと話が出来る。その優れた能力によって危機を乗り越え調査行は進む。

V・K・アルセニエフが、1902年、1906年に続いて行った1907年の調査行の物語である。自然科学的な観察に必要な生活のサポーターとして同行した射撃の名手でゴルド人のデルス・ウザラは森の動物たちと話をし、彼らの話を聞き、自然の成り行きを判断する優れた能力を持っている。現代人が失ってしまった予知能力により、さまざまな危機を乗り越えていく。原始共産制のような考えを持っているデルスは、物の分配に対しても平等を基本としている。そのようなデルスの人や物に接する態度からも現代社会に対する強烈なメッセージを受け取ることが出来るだろう。やっと環境問題に取り組みはじめた人々にとっては耳の痛い話も含まれている。百年近く前に出された本書が本国ロシアでも版を重ねているのも頷ける。

内容説明

本書は、V・K・アルセニエフが1902年、1906年の調査行に続いて行った1907年の調査行の物語である。この調査行には、自然科学的な観察に必要な生活上のサポーターとして、射撃の名手でゴリド人のデルス・ウザラが最初から同行している。デルス・ウザラは、森の動物たちと話をし、彼らから話を聞き、そこから自然の成り行きを判断する優れた能力を持っている。現代人には失われてしまった予知能力によって展開している本書から、現代社会を照射してみると諸々の問題が浮き上がってくる。

目次

出発
ジギト湾での滞在
最初の行軍
山岳にて
洪水
再び海へ
小ケマ川への行軍
タケマ川
リ・ツンビン
怖ろしい見つけ物〔ほか〕

著者等紹介

安岡治子[ヤスオカハルコ]
1956年、東京生まれ。上智大学卒業。東京大学大学院博士課程単位取得退学。東京大学大学院助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ポテンヒット

3
1907年、極東探検隊の著者と、案内人として同行したデルス・ウザラの交流。天気を的確に読み、虎やリスなどあらゆる生き物と話をする。彼がそれらを全て「人」と呼ぶのは、人間と同等だと思っているからだろう。物事をよく観察し、自然の中で培った知恵と経験で生きる姿は格好良い。縄文人はこんな生活だったのかもと想像する。争いを好まず、自然に敬意と畏れを抱く。現代人が失ってしまった大事なものが彼の中にある。2021/04/24

mikoyan358

3
東シベリアを丁度いま旅行中という事で、20世紀初頭にこの周囲を探検し後に黒澤明の映画「デルス・ウザーラ」にもなった探検家アルセーニエフの手記を読む。文明人の嘲笑にも臆することなく自然に対して鋭い嗅覚を持って生きるデルスの飾らない「本当の人間らしさとは何か」を改めて問いかけるその姿に映画版と同じく深い感銘を受けたし、探検記録としても動物、水そして人との波乱万丈の関わりがみられ非常に興味深かった。映画では御伽噺のように見えていたデルスがこれを読んで現地に来ると紛う事なき「歴史」だと再認識でき、感慨もひとしお。2018/09/16

100名山

2
本作「デルス・ウザラ」の翻訳者安岡治子氏はドストエフスキーでとても読みやすい 翻訳してくれていたので、再度読んでみました。 どこかで見かけた本作の紹介文には抄訳と記されていたように、長谷川四郎翻訳に 比較して章立ては同じですが、文字数は79%に減少します。 また東洋文庫では詳細な地図があり、踏査行程を目で追うことができましたが 本作のそれはあまりにおおざっぱで、踏査行程を地図上で追うことができません。2014/04/25

カネコ

1
2010/10/28

Hiroshi Asanuma

0
1907年に行われた日本海沿岸のロシア極東地方の探検記。 探検隊の隊長とガイド役の現地人(原住民)との交流が描かれている。当時の最先端の知識、技術を持って訪れた探検隊と自然と共に大地の恵みのみを糧として生きている原住民のコントラストが現代人に警鐘を鳴らしているように思える。 侮蔑的な表現がなく、読後感も爽やかである。2016/05/19

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