出版社内容情報
そして舞台は19世紀の長崎へ
才賀勝には秘密があった。それを思わぬ形で家族(仲町サーカス)に知られてしまった翌日、彼はひとり旅に出る。目指したのは、加藤鳴海としろがねに救われた軽井沢の地。そこに残されていたのは「おまえは才賀勝ではない」という亡き父・貞義からのメッセージだった。そして……記憶をさかのぼる旅が始まる!!
【編集担当からのおすすめ情報】
藤田和日郎の長編第2弾「からくりサーカス」が、待望の文庫化。各巻にポイントを振り返るコラムを掲載し、複雑な物語をわかりやすく解説していきます。また、カバーを外した表紙には、著者の制作ノートからラフイラストや初期設定画などを本邦初公開! サーカス、人形、からくり……3つのキーワードが、時代を超えて絡まり合う冒険活劇を、余すところなく収録する全22巻、才賀正二・貞義・勝の記憶が絡まる第12巻の登場です!!
藤田 和日郎[フジタ カズヒロ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うさみP
6
サーカスの最終幕開演。「勝」という歯車がカチリと嵌ったことで動き出す新たな物語。大きなお金を持っているだけなのに。小さな傷だった後ろめたさが裂け広がり、我が身一つが逃げた先に待っている「誰か」の宿業。導入に少し無理を感じたのが残念。最初から最後まで見届ける尊い勇気。「永久に~」の問いに対して、医者は永遠を生きる事ができるなら「恋」もできるんじゃないかと返す。惚れてしまうやろ。血の運命から逃れ、愛おしい誰かと共に永遠を生きる。ロマンチックだけど、それすら復讐劇の一端と考えると虚しさも感じる。2018/04/17
サテヒデオ@ダイナミックひとり
1
本作は「繋げる」の物語だ。繋げるとは即ち「託す」ことだ。それは事を託すに足ると「信じる」ところから始まる。明日へと繋がる「希望」こそが人の営為であり、扉を開く鍵となる。そして「愛」もまた。ついに物語の核心、燃えと萌えの逸話が語られるゥ!2018/04/28
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