出版社内容情報
聖ジョルジュの剣を仕込んだ腕が、敵を斬る
テントを取り上げられ、まともな興行が打てなくなった仲町サーカスは、勝の機転を効かせた演出と、リーゼロッテ、ヒロとノリの活躍もあって、街角での公演を成功させる。
一方、海を遠く離れたフランス・パリの広場では、ひとりの大道芸人が慣れない芸を披露していた。その直後、広場に突っこんできた銀行強盗の車。逃げ遅れた観客を守るべく、暴走車の前に立ちふさがった男は、練りこまれた気を打ち込むのだった。
【編集担当からのおすすめ情報】
藤田和日郎の長編第2弾「からくりサーカス」が、待望の文庫化。各巻にポイントを振り返るコラムを掲載し、複雑な物語をわかりやすく解説していきます。また、カバーを外した表紙には、著者の制作ノートからラフイラストや初期設定画などを本邦初公開! サーカス、人形、からくり……3つのキーワードが、時代を超えて絡まり合う冒険活劇を、余すところなく収録する全22巻、あの男が復活を遂げる第4巻の登場です!!
藤田 和日郎[フジタ カズヒロ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
40
平穏なサーカスから、一転舞台はフランスへ。おおっ、鳴海生きてたかぁ!片腕と記憶を無くしても、彼は彼らしく生きていた。あらたなからくり使いギィにこきつかわれ、なにやら改造されちゃってる様子。ギィは悪い奴ではなさそうだが・・・藤田漫画じゃ良い奴が敵に廻ることもあるからなぁ。個人名ではない〝しろがね〟たちの歴史が語られ始めた。2019/01/21
北風
14
ようやく話が動き出した感じ。鳴海兄ちゃんが戻ってきて、だけど、そっかギィっていたなあ。そんな話だったっけ? まあ、いろいろ言いたいことはあるケド、それが演出! 鳴海がそんなに強くなれたのは、師匠のおかげの気もするけど、どっかでそっちの人たちも出てくるんだったっけ?2017/08/16
baboocon1982
8
鳴海の男前ぶりにガチで泣かされました。2017/10/28
kanon
7
鳴海、熱いぜ…外国人にも、その立ち振る舞いや行動だけで尊敬の念を与えてしまうくらいには、信念がしっかりしている。男なら絶対に憧れる人間であると思う。そう、一言で言うと、「格好良い」のであった…こうやって堂々と出来たら良いなあと本気で感じるのだ。2017/11/12
サテヒデオ@ダイナミックひとり
7
二つのサーカス団を描いて、それらを「しろがね」で繋ぐ。規模も内容も違うサーカス団だが、その役割は共通している。ただ一つのそれは、「観客を笑わせること」。再登場の男は道化の姿。アルルカンが盾となり剣となる。誰の? 子供の。ああ、やっぱり面白いなあ。2017/08/09