出版社内容情報
『デカスロン』の作者・山田芳裕の幻の初期傑作が文庫で登場!! 大正時代を愛し、芥川に傾倒する大学生の平凡にして非凡な日常生活とは!?
99年末、YS本誌にて新連載『度胸星』をスタートするあの『デカスロン』の山田芳裕の“幻”の初期傑作『大正野郎』が、念願の復活!大正浪漫をこよなく愛する大学生・平徹が繰り広げる悠々自適ホームコメディー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
36
センスが最高すぎてツボにはまりました。主人公・平のキャラクターがいいです。バブル期まっただ中に大正時代にかぶれ、芥川龍之介を敬愛するということからして最高すぎます。服装もいつの時代なのかと思わせる服装、腑に落ちないことがあると「遺憾」と心で叫ぶなど、現代とはずれていますが、己の趣味を一貫して貫き通す平がかっこいいです。まわりの人々も個性が強いですね。流行と女性がステータスのような佐山とか。下宿先のお譲さん・由貴ちゃんとはいい感じでほのぼのします。平みたいな人好きだなぁ。愛すべき大正野郎に惚れました。2014/07/19
てん子(^_-)
11
芥川龍之介に憧れ、大正浪漫に憧れ、できるだけその当時に近い生活をする、ずれているけど楽しそうな主人公が好ましい。彼のズレがギャグになるんだけど、羨ましくもある。彼を見守る懐の深い彼女もいい。2022/08/23
sawa
5
★★★★☆ 大正浪漫に憧れ、芥川龍之介を敬愛する主人公の時代錯誤な日常生活。笑えて面白いのに、最後は映画のような、素敵な感じになってるのが好ましい。(借)2011/03/06
akiu
3
大正浪漫をこよなく愛する大学生が主人公の「大正野郎」収録。へうげものの原点ここにあり! と言えるかどうかは分かりませんが、大正かぶれの平青年が味のあるキャラで面白かったです。繊細さと迫力が入り交じったタッチとか、筆の枠線とか、とても良い。主人公周辺の関係性は、もう少しじっくり描いて欲しかったかなと思いますが、一冊読み切りモノとしては大満足でした。2012/05/15
たまきら
1
う~む、書棚を整理しているのですが、やはりこの本は出せず。自分が墨田区に住んでいるのも彼に近いものがあるんですよね…。へうげものの原点見たり!2015/01/21