出版社内容情報
産業用ロボットが、ある日突然意識を持ち始めた! それは、少年・さとると少女・まりんの純粋な心が作り出した意識でもあった!
PROGRAM5[まりん]▼第18話/汚れる▼第19話/生命兵器 PROGRAM6[兆し]▼第1話/悪意▼第2話/マル▼第3話/独占▼第4話/キズ▼第5話/声▼第6話/秒読み▼第7話/痛み▼第8話/タイム・リミット▼第9話/神の空から降りたまう▼第10話/永遠が生まれる PROGRAM7[さとる]▼第1話/ふるさとへ帰る▼第2話/老人ホーム▼第3話/奇跡が生まれる▼第4話/出会いの少年▼第5話/友だちに会える▼第6話/蘇る友だち●登場人物/近藤さとる(父親の工場にやって来たロボット“モンロー”に興味を持つ小学6年生の男の子)、山本まりん(さとるの父親が勤める工場で、さとると偶然出会った少女。父親は外交官)●あらすじ/まりんはロビンの策略にかかり、地下室に閉じこめられる。ロビンはまりんを自分のものにするため、外の世界は核戦争によって破滅したと嘘をつく。いま外に出れば放射能の影響を受けるので危険だ、だから僕と二人きりでずっとこの地下室で暮らしていこう、と。まりんはそんな言葉を信じようとはしないが、ロビンの執拗な説得を受けてだんだんと自信が揺らいでいく……(第18話)。▼ロビンはなおも説得を続ける。地下室に転がりこんできた謎の黒い道具を取りだ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
68
マリンはまだ子どもだったのだなあとしんみり。何ものをおいてもさとるしか見えない本気の恋は、子どもだからこそなのか。2016/12/01
こばまり
37
年端もいかぬまりんをロビンが苛む。というか苛んでいるのは楳図かずお。ヘンリー・ダーガーを彷彿とさせるのは私だけか。2025/04/11
フロム
6
三島が「美」と言ったら至高を意味するように。楳図作品にとって「子ども」は特別な意味を持つ。子供は純粋かつ無垢さ故に、隠された秘密に気付き、真理に到達し、真実を見抜く。対して大人は常識や偏見により誤った見方をし、小賢しさ故に騙され、弱者を暴力で従えたせいで惨めに死ぬと言う。楳図ワールドではその様なルールかある。と言う訳で本巻でマリンは善、美、正義、真実グループから離れその正反対の汚れたグループに堕ちる事を意味しその喪失大きさに気づいているが故に号泣するのである。楳図は天才であるが流石にちょっと難解だよね。2022/03/01
しまこ
3
ヘンリー・ダーガーの『非現実の王国』を思い出した。梅図かずおの妄想力が爆発して、壮大な、奇妙な愛が物語られてゆく。圧巻の一言。2013/12/31
yom
2
真悟の流転。哲学的な気もするけど、まだよく意味が分からない。愛の力みたいな話か。2021/03/31