出版社内容情報
動乱の江戸末期、来たるべき近代国家への苦悩と希望を描いた巨編!! 時代の流れに翻弄されつつも、自らの使命を全うした武士・伊武谷万次郎と医師・手塚良庵。二人の男の生き様を軸に、近代国家幕開けまでを作者自らのルーツを織り混ぜながら描いた幕末感動ロマン!!
▼第1話/吹きすさぶ嵐▼第2話/咸臨丸▼第3話/万延元年三月▼第4話/丑三つの決闘▼第5話/ヒュースケン帰る▼第6話/ヒュースケン暗殺▼第7話/良仙逝く●登場人物/伊武谷万次郎(府中藩士であったが、脱藩、浪人の身に。剣の才能に恵まれている)、手塚良庵(医師・手塚良仙の息子。女好きだが、腕は確か)、手塚良仙(良庵の父で、蘭方医)●あらすじ/ 万次郎がかねてから想いを寄せていたおせきが、突然尼になったという知らせが万次郎の耳に入った。このことが間違いであってほしいと願う万次郎。だがおせきが尼寺に入ったという話は真実であった。理由が全くわからない万次郎は、女の噂に詳しいヒュースケンのもとを訪れる。そこでヒュースケンから恐ろしい事実を聞く。おせきに一目ぼれをしたヒュースケンが、彼女を襲ってしまったのだった……(第6話)。▼患者の手術をしていた良仙と良庵。だが、良仙は手がふるえ、目もくらんでいるため縫合ができず、良庵に変わって欲しいを言い出す。少し休めば直るという良仙であったが、直るどころが逆に倒れてしまう。良仙は脳卒中を起こしていたのであった。良仙が直るまで休業するという良庵に対し、義弟の俊斎は、いまこそ3代目の良仙
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みえ
51
良庵の父、義理の弟、医療の進歩に尽力した人だけど、最期の亡くなり方がどちらも病気だが、とてもリアルに描かれててつらかった。2018/10/01
コジターレ
9
安政の大獄、桜田門外の変、おせきの身に起こる不幸、良仙や俊斎の死、攘夷運動の激化など、盛りだくさんの第6巻。お腹いっぱい。2017/02/27
眠たい治療家
7
安政の大獄がおこり、欧米使節団で福沢諭吉が渡米。後に桜田門外の変が起こり、井伊直弼の独裁政治は終わりを告げる。万二郎はハリスとヒュースケンの和解の説得役を任命されるが、ヒュースケンは万二郎が思いを寄せるおせきを手籠にしてしまう。そしておせきは仏門へと帰依し、万二郎は途方に暮れる。やがて時流は攘夷論に傾き、ついにヒュースケンも暗殺される。一方、良庵は父の良仙と共に医者の道を進んでいくが、父・良仙が胃癌で他界してしまう。時代は激流のように流れるが、やはり著者のストーリー展開は巧みである。2010/02/09
Myan2Myan
5
今回も悲しい出来事が続いた。ハリスとヒュースケンの和解後の悲劇が衝撃だった。万次郎とおせきさんは、夫婦になって欲しかった。2018/05/09
半べえ (やればできる子)
2
★★★2021/06/01