出版社内容情報
愛と憎悪、複雑な人間の感情を描く感動巨編
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
毒兎真暗ミサ【副長】
33
ボストンで堕落の底を見たジェルミ。イアンの間一髪の救出に現実へ帰るがイアンへの不信感はなかなか拭い去れない。それなのにイアンを求めてしまうのは何故?その矛盾がなんとも切なく、万事リンドンが彼らの核心をつく。ジェルミと同居している男娼、薬漬のキャスを更生に促すイアン。キャスはバイクという趣味に光を見つけ輝き始めるが、ジェルミにも光が射すの?という希望の影から這い出すのはグレッグの幻想!その誕生が更に漆黒の闇を産む。陰鬱なドレープは延々と空から垂れ下がり、歩き出した二人の行手に蔓延るは茨の海!試練の第六巻!!2023/04/08
そらねこ
23
アメリカで男娼として暮らしていたジェルミを迎えに行くイアン。イギリスに帰り、2人で暮らすイアンは恋人のナディアを愛しながら激情のままジェルミを抱いてしまう。そしてジェルミには仕事だから金を払えばいいと言われ、それを言い訳に関係を続けていく。二人の関係が変化していく巻。2017/01/28
阿部義彦
13
さらに、人間関係が交錯します、心理療法のグループセラピーでイアンの恋人ナディアの妹そして初めての人の心理療法士のもとで知り合った耳の聞こえぬ女性ヴァレンタインの双子の兄と出会う。イアンとジェルミも父と同じく関係を結ぶのか?、2015/10/03
赤とんぼ
11
ジェルミを助けようとするイアンを「傲慢」と言うのは、或る意味とても正しい。 カウンセラーがまったく役にたたない皮肉。 ジェルミの傷の深さを思い知るのだが、イアンの愛し方、あれが正解なのか?これしかないのか? 正解なんてないのだろうけれど。2018/05/07
さとまみ(コミックス&BL小説専用)
8
イアンもジェルミも、もがきまくってる。読んでいる方まで苦しくなってくる。今の歳になって本当の意味がわかった感じ。2016/07/11
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- 和書
- 嗤う伊右衛門 中公文庫