出版社内容情報
古代の封印が破られ、百の鬼が野に放たれた。カナとレイジは鬼を回収する旅に出る! 田村由美のオカルト・ファンタジー。
封じられた「鬼」の墓をあばいてしまったカナとレイジ。罰として2人は鬼の魂を回収する旅に出ることになったが……。田村由美が描くオカルト・ファンタジー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
烟々羅
18
愛し合うふたりが昼と夜のそれぞれで片方が動物になるというのは南アジアのどこの神話が原典だったかな。むかし、田村由美の名前を意識していなかったころに、この作品も読んだことがあるかも。四季を司る中国風の言いかたと、日本の全国を巡る冒険は、連載中「7SEEDS」の原型ともいえる。 感想を書くために振り返ると、著者があまり楽しまずに個性を殺してウケを狙って描いた作品のような気がする。初出は平成元年か2014/01/28
十六夜(いざよい)
7
魔法により姿を変えられてしまった恋人同士が、魔法を解くため放たれた鬼を成敗するお話し。一冊読み切りで長過ぎず良かったのではないだろうか。個人的にはRPGの様な突飛な設定が好きだった。一番印象に残ったのは黒の騎士だったかも。2015/05/28
呉藍
6
封印を解いてしまった代償に、昼夜に隔てられた恋人は百の鬼を回収するまでもとには戻れない/なんともワクワクできるお話なのですが、残念なことに短く終わってしまったんですね……でもそこは田村さん、終わり方は綺麗でした。カナとレイジの恋人も、喧嘩しながらもお互いを信頼し、甘え合ってる様子が微笑ましくて良かったです。個人的には黒の騎士の出番が多くて楽しかったかなww 風女帝との悲恋は切なかった……2011/05/05
菊蔵
3
レディホークという映画を御存知だろうか?それにインスパイアされた作品。(だと昔聞いたことがあったが…違った?)久し振りに読みたくなって読んでみた。男は昼間は馬、逆に女は夜鳥になってしまう。それが恋人同士で、人としては決して互いに触れ合えない。なんて切ないのー!と、レディホークを初めて知った時目がカッと開いたのを覚えている。本書は作者の独特のワールドなので田村さん好きな人には楽しめるはず。が、私は実は田村さん少々苦手なのでまずまずでした。でもレディホークが大好きだからたまに読みたくなってしまうんだな。2017/02/17
直人
2
ヒロイックファンタジー──になるのか? タム先生の初期作品。 100の鬼を回収するまで,一緒にいるが逢えない恋人たちの冒険を描いている。 一緒にいるけれども逢えない──というのが,なんのことだか判らんだろうが,ここがこの物語のミソ。 戦わずして幸せを手に入れるなんてあり得ない!というタム先生の基本路線というのは,当時から変わっておらんのだよ。2020/12/10
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