出版社内容情報
愛したひとは――人形でした。
僕の一目惚れでした。
無口な彼女と、たくさん話をしました。
彼女は、毎日僕の帰りを待っていてくれました。
食欲のない彼女のぶんも、
一緒に冷やし中華を食べました。
歩かない彼女を助手席に乗せて、
海を見に行きました。
僕が死んだら、一緒に棺に入る約束をしました。
いいことのなかった50年の人生で、
初めての幸せでした。
色が白くて優しくて、彼女は、彼女は―――
愛したひとは、人形でした。
ラブドールとの純愛を描いて大反響を読んだ
表題作『星田一夫さんの幸福』のほか、
母の介護に追われる女性が出会う奇跡『虚星の真実』、
冴えないロートル漫画家の不思議体験『厭星漫画家』
の計3篇を収録!
【編集担当からのおすすめ情報】
表題作の『星田一夫さんの幸福』は、雑誌掲載時から
「泣ける」「これまでに読んだシリーズの中で一番せつない」と
大反響を呼びました。
主人公“星田さん”の不器用で一途な愛情は、特に女性読者の方
から熱烈な支持をいただきました。
大好評につき、本来の予定を繰り上げての単行本収録です!
弘兼 憲史[ヒロカネ ケンシ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momogaga
31
レンタル。キーワード「痴呆症」「宝くじ」「ラブドール」。秘密は隠しておくのは難しいですね。バレたことによりハッピーエンドになったお話。2019/06/26
ぐうぐう
16
最後に収録された「星田一夫さんの幸福」がいい。さえない初老間近の男がラブドールに恋をするという設定は、映画にもなった『空気人形』を連想させる。『空気人形』はラブドールが人間になる話だが、弘兼憲史はその展開を、ファンタジーではなく、あくまでリアルに描いている点がユニークだし、読みどころとなっている。2019/05/05
fumikaze
8
短編が3篇。このシリーズは、例えば「フルーツ宅配便」などと違って必ず1つの話にベッドシーンが出てくる。(話の内容からすれば別に必要ないと思われる事の方が多いのに。それに高齢者のベッドシーンを見たい人が一体いるのだろうか?)。そこが私は1番引っかかるのだが、著者はそのシーンが必要だと思っているのだろうな····。掃除好きで料理が上手い田所さん、好みでは無いが見習いたい。最後のダッチワイフと暮らす星田さん、末期ガンで亡くなるのは残念だが職場の人に恵まれて良かった。(あり得ない気もするが)2020/03/03
シーナ@食べ物漫画好き
1
54冊目 洋食めし田所のゴルゴンゾーラチーズ入りポテサラに貝柱入り玉子で包んだオムライスが美味そう。リアルドールの星田さんはドラマ化して欲しい、オリエント工業全面協力で2017/06/08
たっきん
0
ラブドールの話が良かった。2017/06/16
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