ビッグコミックススペシャル ヒバナ しまなみ誰そ彼 〈２〉

鎌谷悠希

小学館（2016/10発売）

• サイズ コミック判／ページ数 153p／高さ 18cm
• 商品コード 9784091892768
• NDC分類 726.1
• Cコード C9979

出版社内容情報

僕が女装する理由なんて僕にもわからない。

自らがゲイであることを告白したたすくと、
彼の思いを受けとめた「談話室」に集う人々――
そのメンバーの一人の美空秋治は、「談話室」の
中でだけ女装をしている小学生男子。
自分はどうなりたいのか、なぜ女装をしたいのか
…何もわからないという美空を、
年上の友人として導こうと決意したたすくは、
尾道の花火大会へ女装した美空と一緒に行くことを
提案したが……？

尾道を舞台に鎌谷悠希が描く
性と生と青春の物語、第2集。

【編集担当からのおすすめ情報】
第1集では、主人公のたすくがゲイとして
ただ生きていくこと、その困難さを描いて
大きな話題となった鎌谷悠希氏の意欲作、
待望の第2集発売です。

この巻では、「性自認」が不確定な少年・
美空との交流の中で、たすくがまた少し
大人になる姿が描き出されています。
それは決して「優しく、美しい」出来事
ばかりではありませんが、読者の皆さんの
心に深く残っていくことは間違いないと思います。

そして、舞台となっている尾道の花火大会の描写も必見です！

2015年、東京で開催されたレインボープライドに
ブース出展した際も、来場者の皆さんから多くの
賛同と応援の声をいただいた本作品、ぜひご一読ください。

鎌谷 悠希［カマタニ ユウキ］
著・文・その他

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ももたろう]

中学生って制服で急に男と女にハッキリ分けられちゃうし、体の変化に心が追いつかないくて、ＤＮＡが勝手に体を改造してるみたいで、自分はそんなの望んでないのにって…その変化に嫌悪感を感じるコトよくわかる。ＬＧＢＴかどうかなんてこの頃はっきりわからないけど、女の子が自分のこと「ぼく」って言ったりスカート拒否したり、反対に美空くんみたいに女装に興味があったり…苦しさ、モヤモヤ、ヒリヒリした思春期の感じがすごく伝わってくる。「たそがれ」ってそんなはっきりできなくて泣きたくなるような時や思いっていう意味もあるのかなぁ

2017/02/28

[パンダ侍]

★★★★☆ 様々なな性が交錯する人々が集まる集会所「談話室」。しまなみを舞台にLGBTの在り方を描く２巻。今巻では談話室内でのみ女装をする小学６年生の美空さんが登場。かわいいと言われたい。でも対象が男か女か、自分の性すらわからない。不安と焦燥は身近なたすくに向かう。むきだしの言葉を向けられ砂を噛むような思いをしながらも、なんとか美空に何かできないかと思うたすくに鼻の奥が熱くなる。花火大会の夜、たすくの言葉が美空の心を瓦解させる。優しさが人を傷つける。再生民家の崩壊の白昼夢が象徴的。ハリネズミな子供たち。

2018/06/27

[そらねこ]

感想は3巻に。

2017/12/05

[ぐっち]

女の子の格好をしたかった美空さん。せっかく浴衣でお祭りに行けたのに。きれいで優しいだけでは終わらない。続けて次へ。

2024/05/19

[ｈａｒｕ．]

1,2巻一気読み。ずっと気になっていた作品！鎌谷さん初読みなんだけど、すごい綺麗なコマを描きますね…！光と影の感じがすごく好きでした。二巻ラストの美空さんのキレ方はちょっと…あんな大勢いる場所で叫んだらたすくくんのこと周囲に気付かれちゃうよ〜。小学６年生だから仕方ないかもしれないけど、読んでてこっちまで緊張した。ところで３巻はちゃんと出ますか？ヒバナなくなっちゃったけど…。たすくくんが誰かと恋人同士になるところまで見届けたいよ！

2017/08/20