出版社内容情報
でっけえ夢を目指す男二人、袂を分かつ!?
赤目一味のもとを去り、でっけえことを成すために、まずは大坂を目指す弁蔵と宗次。
しかしその道中、瀕死の役人に遭遇する。役人から「何か」を託されたふたりは、迷わず踵を返して江戸を目指すことに。
ところが、戸塚で酒を呑んだ弁蔵が豹変。その様子に宗次はあきれ果て、結局ふたりは別々に旅を続けるが…?
時代劇ファンも納得のケレン味溢れる江戸活劇、第2集!
【編集担当からのおすすめ情報】
独特の鋭さと大胆さが冴え渡っているオノ・ナツメ氏の新感覚江戸活劇、待望の第2集発売です。第1集では「おおらかで、気のいいヤツ」に見えた弁蔵ですが、この巻ではその本性(?)と苦みのある過去がガツンと描かれています。弁蔵と宗次の男ふたりは、男も惚れる格好良さ。老若男女問わず、ぜひ多くの方に読んでいただきたいです!
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える’S本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
69
二人で組を抜けて西へと旅立ったその道中、江戸へ引き返した理由と、1巻での冒頭シーンに繋がるまでの出来事が描かれる。宗次の滲み出る色気と男気もすごく良いが、酒癖の悪いやんちゃな弁蔵も、実際一緒にいたら足手まといでヤレヤレって感じがしなくもなさそうな部分さえ、なんだか可愛く見えてくるから不思議。後半、大阪についた二人の対照的な部分と、相性の良さを感じさせるエピソードが良かった。そして、「ここじゃないどこかで、でかいことをしたい」っていう彼らの漠然とした目標と居場所が今後どうハッキリとしてくるのか見守りたい。2013/05/30
鱒子
51
上方を目指すも、早くも江戸へ舞い戻ることになった二人。その理由とは、実に漢気溢れるもので……。弁蔵と宗次のキャラクターがはっきりしてきました。やんちゃで単純な弁蔵、クールでクレバーな宗次。でも、どちらの男もハートが熱い。2019/09/07
華里
31
待ってましたの第2巻! 大阪に行こうとしていた2人が預かり物を届けるために江戸へ逆戻り。ちょっと2人の間にいさかいがあったりしつつ、でも、互いを一番分かっているから阿吽の呼吸で元通りに。素敵過ぎる。悪さするときに殺生はしない。その心意気がいつか破られたりしないことを願う・・・。スリから掏ったり借り物の羽織袴を躊躇いなく売っぱらったり、善人じゃないけど、魅力のある2人が、これから大阪でどんなことをやらかすのか楽しみ~vv2012/09/30
福猫
31
世間様では8月30日発売の本書。九州では本日が発売日。このご時世、地方で発売日を変えるシステムは何とかして欲しいモノダ。今時船便は無いでしょうに。と言うことで、朝10時の開店を目指して本屋へGo!ってわけでもないが、まぁ入手してきましたヨ。「でっかいことをやる」為に、西へ向かう宗次&弁蔵。宗次のエセ侍にちょっとホレる。弁蔵の酒乱ぶりに(笑)。さらいやとはまた違った痛快さが楽しいデス。2012/09/01
ぐうぐう
19
「歳は近えが、ハハ 見てみろや。碁石みてえに違う。」一般的にバディものは、性格の違う、いわばS極とN極がコンビとなるケースが多い。『ふたがしら』の二人も、例に漏れず。ときに肩を組み、ときに仲違いしながらも、共通しているのは二人とも自分の居場所を探していることだ。「ふらふらして来たあんたはさ、どこでだってなんとかやってけるって知ってる。ここじゃなくたっていいんだって。ここにいる奴らだってね、ここじゃない居所があるのかもしれない。だけど今ここにいる皆にとって、ここ以外なんてのは有り得ないんだよ。」(つづく)2016/01/15