出版社内容情報
夭折した俊才・青山景の初期衝動がここに…
『SWWEEET』や『ストロボライト』といった作品で、人間が心の奥に秘めている衝動や欲望を描いてきた漫画家・青山景氏。そんな青山氏の月刊IKKI新人賞第一回受賞作でもあるデビュー作『茶番劇』やその後すぐに描かれた読み切り作品『ドリップ』、さらにはデビュー前の同人誌掲載作や投稿作、卒業制作として描かれた表題作などを一挙収録。2011年に急逝した青山氏が、一連の執筆活動の中でいったい何を描き出そうとしてきたのか…それをうかがい知ることの出来る、初期作品集。
【編集担当からのおすすめ情報】
2011年、若くして惜しくもこの世を去った青山景氏。この初期作品群を読めば、デビュー以降の青山氏が一貫して描き出そうとしてきたものが見えてくると思います。本質の部分はまったくブレておらず、さらにはどの作品も完成度が高く、執筆から10年ほど経っているいま読んでも色あせていません。氏の「初期衝動」に触れてみてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
∃.狂茶党
6
正直玉石混淆で、表題作など物語が独りよがりだろうと思う。 経歴を見ると、原作付きが多いので、長編構成が苦手なのかもしれない。 かなりの映画好きっぽく、映像表現にこだわりとセンスは感じるが、ちょっと荒いかな。デヴュー前の作品もあるから、この見方は厳しすぎるかもしれない。 ある程度技術が身についてからは、また違うのかも。 2023/03/10
ミヤマ
3
死さえも商品にしかならないのかと思うと残念な感じ。この本を出版することで誰が得するんだろ? この水準では読者もあまり感動しないし、作者ももはや居ないのに。第一これを作者は誰かに読んでもらいたかったのだろうか? 全て想像でしかないし、自分で買っておいてなんですが。なんだかすごく哀しくなった読後感。こんな可能性の萌芽みたいなの見せられてどうしろっちゅうんだ……2012/10/13
ますくわーど
2
才能は感じるが面白くはない。同人ベースで発表されるべきものでこういう本を商業で売るべきではない。存命だったら発行されたか謎。2012/03/26
羽田野善行
2
まさに初期作品集。様々な作家の影響というものか、実験的な作品と呼べば聞こえはいいが、作風が固まる前の試作、模倣的な作品に感じた。後期(と呼ぶ程歴史は長くないが、亡くなってしまったので)の構成、画力に比べると幼作である。初期作品を読むと、伸びた作家だと思う。亡くなったことが本当に残念で仕方が無い。2012/03/05
鯨、或は山田
2
読まないで済むのならまだ読みたくはなかった。もっと、ちゃんとした代表作みたいなのを経てからここまで立ち返りたかった。2012/02/27