- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 青年(一般)
- > 小学館 ビッグCスペシャル
出版社内容情報
諸星大二郎傑作短編集、第4弾!!
ある青年サラリーマンが通勤電車の窓から目にする、線路脇にたたずむ黒い影法師。いつもそこにいるのだが、彼以外に誰も気にとめることはない。その正体の探索を試みる青年だが、それは“知ってはならぬもの”だった・・・!?
諸星大二郎氏自らが新たに選び抜いた短編集が、巻頭と巻末に描き下ろし作品を加えて、豪華本として登場!!
第4集は、『不安の立像』はじめ、日常と地続きの異界を描き、こちら側とむこう側の境界を曖昧にすることで、見慣れたはずの現実が姿を変え、恐怖を生み出すという諸星氏らしい独特かつ斬新な作品を多数収録。そして巻頭にカラー、巻末にショートストーリーの”描き下ろし作品”を加えた諸星短編集の決定版!!
【編集担当からのおすすめ情報】
初めて諸星氏の作品をご覧になる方はもちろん、諸星氏の作品を長年愛読し続けてきた方にもオススメできる傑作短篇集です!!
新たに描き下ろした作品は、どれも諸星氏らしい神秘的で重厚感のある仕上がりです。諸星氏の創り出した独創的な世界へと誘う、柔らかく美しい配色で描かれたカラーの描き下ろしや、ショートストーリーながら非常に深みのある描き下ろしが収録された傑作短編集、必読です!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
18
諸星大二郎特選集の第4弾。既読の作品がほとんどにも関わらず、なんでこんなにも魅了されてしまうのだろう。おもしろい。かつ、怖い。諸星の作品には、社会批評としてのするどい慧眼があるが、それ以上に、人間の心の奥底に眠る根源的な闇が描かれている。それが、えもいわれぬ恐怖を醸し出すのだ。「沼の子供」の、理屈ではない怖さ。「袋の中」の、禁忌へと導かれる怖さ。それは、何度読んでも抗えない怖さだ。2015/03/04
阿部義彦
16
最近再びハマっている諸星大二郎さんの短編傑作選、全4巻ですがこれを買ったのは、帯の推薦文が山岸凉子先生だったから。デビュー作「不安の立像」「復讐クラブ」など既読も有りましたが。面白さは保証付きです。エヴァンゲリオンの元ネタの巨人が人を喰う話が有りましたが、今では「進撃の巨人」にも明らかに影響大ですよね!(実はどっちも読んで無いけど)『詔命』ですが、自分でも知らされずに、人身御供になる話はとり・みきさんにも同じような話が有りましたね。何気ない日常に忍び寄る不穏な兆し、お気に入りは『子供の遊び』です。2024/06/09
1039kuri
11
山岸先生の帯に惹かれ…すごく面白かった!2015/04/06
とんかつラバー
5
暴走したエヴァ初号機が「影の街」の影響を受けているとの事でずっと読みたかった。他にもインパクトの強い不気味な話が多い。個人的には「鰯の埋葬」が印象的だった。神様のビジュアルが仏像のようなありがたげなものでなくて、見世物小屋の人魚のミイラみたいな怪しげなビジュアルなのがこの人らしい。「蒼い群れ」の臓器を売る失業者はかつて売血していた肉体労働者のようだ(見た事ないけど)社会や国家に対する漠然とした不安を描いた作品が多い2021/06/27
釈聴音
4
ほとんど既読だが、やはり「不安の立像」をはじめとする作品の持つ文明批評の力は発表後40年(!)を経ても変わらないと実感。2015/02/27