出版社内容情報
劣勢だった日露戦争で、日本を絶体絶命の危機から救った、大日本帝国海軍中佐・秋山真之(あきやま・さねゆき)作戦参謀。彼を主人公にした、史実に基づく壮大なストーリー。
▼第77話/固陋(ころう)▼第78話/敬天愛人▼第79話/再会▼第80話/尊厳▼第81話/公試▼第82話/杞憂(きゆう)▼第83話/壮士▼第84話/人乃天(ひとすなわちてん)▼第85話/谷干城(たにたてき)▼第86話/キーパーソン▼第87話/シベリア単騎横断●主な登場人物/秋山淳五郎真之(あきやま・じゅんごろうさねゆき。海軍兵学校の最下級生である四号生徒。後年、帝国海軍連合艦隊参謀となり、日露戦争を勝利に導く)、正岡升(通称のぼサン。秋山の幼なじみで、現在は「日本」新聞社に勤務。後の俳人・正岡子規)●あらすじ/帝国海軍連合艦隊参謀の真之は、藩閥がモノをいう古い体質に逆らおうとするが、力づくで物事を進めようとする薩摩出身の上官にこっぴどく打ちのめされる。それでもなお合理的に戦法を説く真之だったが、猪武者のような上官には全く相手にされず、ついにクビを宣告されてしまう…!!(第1話)●本巻の特徴/「個」を捨て、「閥」を捨て、すべては強い海軍を作るために…! 薩摩人の横暴を乗り切った真之は、イギリスから購入した軍艦を受け取りに行く回航員に選ばれ、ロンドンに旅立つ!!●その他の登場人物/南方熊楠(共立学校時代の真之の同級生。後に膨大な数の著作を
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@ヴィタリにゃん
49
古い考えを押し通そうとする薩摩人を一掃、真之の考え(気合じゃなくて緻密な計算)が認められる!のぼサン(正岡子規)、帝大を辞めて日本新聞社で張り切るが、、、結核。の割には大食漢!2020/11/09
田中峰和
4
英国で熊楠と再会する真之。東洋人差別に見舞われるが、反骨精神旺盛な熊楠は負けていない。ついに一流科学誌ネイチャーに論文が掲載される。明治の群像を追う本作では、海軍に所属する真之だけが主人公ではない。日本新聞に就職した子規も愛国心を育てながら結核に似合わず大食漢で意気軒高。軍備予算の潤沢な清国に対して、貧乏国日本に同情する英国人技師の熱意にほだされる真之。軍備は国民経済をますます窮迫させるが列強に並ぶためには喫緊の課題だが、西南戦争のヒーロー谷干城は経済優先派。こんな時代でも理性の人はいたのだ。2021/03/16
北白川にゃんこ
4
軍備に金をかけるか貿易に金をかけるか。難しい問題だ。2020/07/17
shikami
2
日本の舵取りは手探り状態で、まさに一寸先は闇ですが、日本のとる対策に関しても政府高官や軍人の間で意見がいろいろと分かれており、緊張は解けそうにありません。陸奥宗光は良くも悪くも、凄まじいキャラクターですね。2009/12/22
Kudo Atsushi
0
古い考えは邪魔2022/02/15