出版社内容情報
日本の食の本質を問う蕎麦漫。
矢代稜は名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された男。
自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、
東へ西へ放浪の日々。今回は稜の知り合いが世界的トップミュージシャン
に蕎麦を食べさせる約束をした顛末を描いた「そばLIVE INTOKYO」、
稜を師と慕うさのじの恋の行方と精神的自立を描いた「汁の鑑定」、
そして、3.11の被害を受けた会津の名店が辿ってきた険しい道筋を
描いた「そば屋の3.11」ほか9編の作品を収録。
あなたの食欲のみならず、知識欲も満腹にする
大人気本格蕎麦コミックの最新作です。
【編集担当からのおすすめ情報】
3.11編は、丁寧な取材と山本おさむ氏の構成力によって
生まれた名作です。ぜひ読んでください。
そしてあの日の事を忘れずにいてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
21
震災から3年後の福島を舞台とする「会津そば―桐屋編」と「山都編」。そばを手掛かりに山本おさむは、震災直後からの福島の現状を、決して煽ることなく、冷静に描いていく。そこには、風評に苦しめられながらも、福島という故郷で懸命に生きようとする人々の姿がある。そもそも山本おさむは、『遥かなる甲子園』や『どんぐりの家』の頃から、いつもいつも、マイノリティの目線を忘れなかった。その誠実さが、『そばもん』でも貫かれている。(つづく)2014/07/07
わたなべ
5
会津蕎麦と震災の話が、心に響く15巻でした。2014/07/14
a_yokota
5
「震災後三年、会津のそばを訪ねる」という企画。そこで見た福島の実態とは。地元の食を取り戻そうとする人々の懸命な努力にひたすら頭が下がり、涙がこぼれる。イメージだけでなく丁寧に数値をあげ、取材を重ねているからこの真摯な表現が生まれているのだな。2014/07/03
ユイ
4
3年後の今だからこそ描ける福島の現在。ものすごく丁寧な取材が伝わってきました。その分さのじくんの話がやたら軽く感じました。2014/12/03
tak
4
まあ、そうだね。一所懸命が大事だね。2014/07/02