出版社内容情報
同心の藤掛飯伍と配下の由造、そして鶴次郎が南町奉行所を舞台に暴れまくる人情味あふれる捕物帖。名コンビ入魂の力作!
▼第141話/うめ(九?十三)▼第142話/夜叉と修羅(一?九)●主な登場人物/菊地鶴次郎(事件の陰で泣く女性たちに希望の火を灯す、南町奉行所同心。何事にも本気で向き合う情に厚い男)●あらすじ/南町奉行所の拷問蔵で、お咲という女が拷問(いたぶり)にかけられていた。お咲は、これまでに四千両もの大金を盗み、あげく無辜の民を十六人も殺害したとされる大盗「雲筏」の女ではないかと疑われ、隠密廻り方の板見半蔵の責めを受けていたのだ。鶴次郎が拷問をやめるよう進言しても、一向に聞く耳を持たぬ板見。そして、ついにお咲が口を割るからと情けを求めてきて…!?(第142話・1)●本巻の特徴/時代は絶え間なく移り変わっても、いつも変わらぬ人情がここにある。遂に百巻の大台を突破した本巻では、「うめ」編のクライマックスと、新章「夜叉と修羅」を収録。半蔵との反目ののち、奉行の裁きで、お咲を十日間だけ預かることになった鶴次郎。だが、その十日の間に盗賊たちが新たな犯行に及べば、責任をとって切腹せよとの命が下る…! 十手者としての正義のため、か弱き女性を守るため、鶴次郎は今日もいばらの道を行く!!