出版社内容情報
人間らしい最期とは何か!? 市丸医院の若き医師・市丸大を通して「生と死」とを見つめた、本格的医療ドラマ。
▼第1話/子守歌▼第2話/見捨てられた男▼第3話/生死命の審判▼第4話/約束▼第5話/名残の花火●登場人物/市丸大(市丸医院の医者)、市丸富枝(市丸医院の婦長で大の母)、美佐(大の古くからの知人で看護婦)、江波医院長(市丸医院の現医院長)、木内靖子(新米看護婦)●あらすじ/胃癌で死期が迫っている退職警官の大沢は、頑固一徹に仕事に生きてきた。千秋(大沢の娘)は自分と母親との時間を設けてこなかった父に対して心が開けない。ある日、優しい言葉をぶっきらぼうに妻にかけた父の話を聞く。父の死を前にして千秋は凝り固まった心が溶けていくのを感じる(第1話)。▼看護婦のミサは浮浪者に襲われそうになる。その浮浪者は、20年前に町を出た宇田川だった。彼の体はひどく衰弱し、癌に冒されている。なぜ母親に捨てられた辛い思い出がある町に彼は戻ってきたのか。宇田川の治療を引き受けた大。病院を飛び出した宇田川に大が言った「僕を見捨てないでください」という言葉に生まれて初めて、宇田川は人に必要とされる喜びを感じる(第2話)。 ●本巻の特徴/間近に迫った自分の死や愛する人の死を、安らかな最期にしようとする人達のために心の通った治療をする医師市丸大の成長記