出版社内容情報
人類初。私の私による私のための人工授精。
わたしのセックスはピペットと同じなのよ!
わたしはわたし由来の<わたし>からだけで<わたし>をつくり、
女も男も乗り越えた完璧な人間になる--
自分のために人殺しまで犯した恋人を迷いなく蹴り倒し、
女が求めた究極の生と性とは!?
異能の傑士が贈る
最先端生命科学(ライフサイエンス)フィクション、
ここに完結!その結末を目撃せよ!!
【編集担当からのおすすめ情報】
万能細胞と呼ばれ何にでも分化できるiPS細胞とクローンを結びつけて扱ったフィクションは活字、漫画を問わず”人類初の試み”だと思います。奇想天外にしてラジカル(根源的)な第2集の展開は、生命科学が好きな方、生き方に迷っている方、「第9地区」が好きな方などにとてもオススメです。よろしくお願いします。
羽生生 純[ハニュニュウ ジュン]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KTPA
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生命系のルーチンワークな日常を軽いタッチで描く、なんてヌルいマンガを羽生生さんが描くわけもなく、登場人物も描き方もストーリーも実にえぐい。見方によっては科学の在り方的な社会派ともいえるけど、そんな見方しないほうが面白い。ちょっとラストが物足らんけどな。2012/04/16
スケ
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ips細胞という言葉とテーマだけで衝動買い。とりあえず、エグイ作品だった。わたしからのもののみで作ろうとする「わたし」は、おそらくわたしと同じ遺伝子を持たない。どこかが必ず違ってくるだろう。となるとこの存在はクローンではない新しい何かだ。この存在はなんと呼ばれるのだろう??ヒトが編み出した科学技術の進歩がもたらした禁忌。生命という神秘を解き明かすために生み出された新しい存在。これは科学の奴隷、つまりピペドンと呼ぶにふさわしい存在だと思う。科学技術の進歩の正当性に疑問が投げかけられてるように感じた。2012/01/28
×
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狂ったラストが多い羽生生作品の中でも抜け出てるような存在。「オールー」を思い出した。最後のあれは〈わたし〉を純粋化した姿なのか?2011/04/05
Minky
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題名の意味が分かる怒涛のクライマックス!iPS細胞の可能性とは?2011/04/05
yom
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〈わたし〉の果て。それは結局、他人を排除した世界なんだなぁ。とはいえ物語の結末としては大味なのも否めない。2024/09/12