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阿房列車〈2号〉

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784091790743
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0079

内容説明

なんにも用事がない汽車の旅、再び発車。原作は内田百〓(けん)の珠玉の鉄道紀行文。原文(新潮文庫版)だけでセリフを構成、専門家による鉄道監修のもと当時の列車、駅、景色をできる限り再現、など、原作の良さを生かしつつ、一條裕子が大胆に漫画化。

目次

東北本線阿房列車
奥羽本線阿房列車
雪中新潟阿房列車
雪解横手阿房列車
春光山陽特別阿房列車

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

56
内田百閒の『阿房列車』を一條裕子が漫画化した本。函入りの立派な本である。この2巻で終わりかと思いきや3巻まである。内田百閒の『阿房列車』も『第三阿房列車』まであるので、原作に忠実である。私は内田百閒を読みたいと思いながら、何かと読み損ねているのだが、これを読むとやっぱり内田百閒を読み進めたい気持ちになる。このユーモアセンスは無二のものである。偏屈なようで、笑いには大切な幼児性もきちんとあって愛せる。紀行でありながら冒険する訳でなく、名所旧跡から論考する訳でもない。適当な所ですぐ帰る紀行。良い内田百閒入門。2018/10/27

へくとぱすかる

47
百閒が、怪奇的な小説も書いているということで、笑える「阿房列車」の中にも、ちょっとそれっぽい描写も出てくる。66ページのそこだけ明るい歩行者とか。ところでコミック全体が、細くて味のあるタッチで描かれていて、こうした細かいペン画の表現力はすごいと思う。版画のような写真のような、とでも言うべきだろうか。2017/06/13

ホークス

19
1巻に続き、原作の雰囲気が感じられて楽しかった。重々し過ぎず、かといって現代的にアレンジし過ぎないサジ加減が好ましい。 時々入る暗い絵が、百閒の幻想譚が持つ得体の知れない不気味さを思わせるのも良い。箱入り(薄いけど)なのも軽い遊びになっている。赤貧も借金生活も意に介さない百閒だからこそ、セコいけど優雅な趣味が似合う。困った人ではあるが、その生き方に惹かれてしまう。2016/07/31

九鳥

12
あぁ楽しい。原作を読んだときの愉快な気分そのままの読後感。地方の女中とのコントじみたやりとりが漫画にしっくり来すぎ。原作の鉄道の記述に関する誤りを訂正せずにはいられない監修者の鉄道愛に、師匠・漱石の「文鳥」に出てくる鳥の記述の誤りを指摘する百けん先生本人が重なってニヤけてしまった。文章も絵も、巧みな風景描写がきもちいい。2010/03/03

三月★うさぎ

9
相変わらずよい間合い。だんだん生意気になってきた山系くんの微妙な表情がいい。202頁の幼なじみに会って子供にかえってしまう話がとても好きだ。しかし、箱がキツいのが気に入らない。2010/02/28

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