出版社内容情報
徳川幕府による厳しい身分制度下、権力の重圧にあえぐ者たち。多彩な人物群と雄大な構想、透徹した歴史観で綴る白土劇画の代表作であるばかりでなく、日本コミック史上に燦然と輝く名作。
▼第1章・のろし[のろし/かいぼり/一騎打ち/面影/石神/怪声]▼第2章・玉手騒動[出づくり/百姓代/玉手騒動/スダレ/その頃]▼第3章・霞ぎり[驟雨/ボテフリ/霞ぎり/赤目/乱雲]●主な登場人物/カムイ(処刑されたカムイの双子の兄)、正助(才覚溢れる貧しい農民の子)、草加竜之進(謀殺された日置藩次席家老の遺児)●あらすじ/江戸時代、農民が読み書きを習うのは重罪であったが、花巻村の正助は秘かにこれを習い、さまざまな知識を身に付けていった。ある日、大雨で堤防が決壊寸前となるが、正助の機転で村は救われる。これ以降、庄屋も正助に一目置くようになる。そんな中、勘定奉行が悪徳商人と結託してマユの買い付けを独占しようとしたことに農民の怒りが爆発し、日置藩に一揆が起こる。首謀者の苔丸に率いられた農民の大軍は城下にも迫る勢いだったが、目付の橘軍太夫の巧妙な策により鎮圧される。身元を隠して生き延びた苔丸は流人として夙谷に送られ、カムイの父・弥助の元でスダレという名で暮らすようになる。一方、差別の壁を力で克服するために剣の道を選んだカムイは、謎の雲水に見込まれて“忍び”の世界に入る。そして、赤目と名乗る男のもとで修業の日々を送る
感想・レビュー
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- 和書
- 花曇り 講談社文庫




