さようならアルルカン/白い少女たち―氷室冴子初期作品集

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さようならアルルカン/白い少女たち―氷室冴子初期作品集

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  • サイズ 46判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087900217
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

氷室冴子のまぼろしの短編4編を初めて書籍化!

若い教師を愛する女子高生の心を繊細なタッチで描いた異色作「あなたへの挽歌」。
あるフラストレーションを抱えた彼女の秘密「おしゃべり」。
悲しみ、苦しみ……10代の悩みを情感豊かに描いた「悲しみ・つづれ織り」。
女の子同士のへんてこな関係を軽快につづったユニークな快作「私と彼女」。
等身大の少女から古代ファンタジー、古典へのいざないまで、幅広いジャンルで絶大な人気を誇った氷室冴子の書籍未収録短編をここに収録!

さらに、傷付き、傷付けながら自分を取り戻す少女の姿が話題をさらった受賞作「さようならアルルカン」、一人の少女失踪から明らかになる孤独と傷、そして再生を描いた衝撃の文庫デビュー作「白い少女たち」を併録した大ボリュームの初期傑作集。
伝説の少女小説家、氷室冴子の原点がここにある。

少女の瑞々しさ、純愛、葛藤、ひりつくような焦燥感。
そして『少女』という檻に閉じ込められた閉塞感――。

2008年に生涯の幕を閉じるまで、少女小説ブームを牽引し数多の読者を魅了した氷室冴子。
ページをめくると、あなたが知らなかった氷室冴子にきっと出会う。
時代は変わっても異彩を放ち続ける透明感溢れる世界といきいきと輝くキャラクターに、きっと驚く。

【収録作品】
・さようならアルルカン
・あなたへの挽歌
・おしゃべり
・悲しみ・つづれ織り
・私と彼女
・白い少女たち

【著者について】
氷室冴子(ひむろさえこ)
1957年生まれ。1977年第10回「小説ジュニア」青春小説新人賞佳作入選。コバルト文庫に『白い少女たち』『さようならアルルカン』『クララ白書1・2』『ざ・ちぇんじ!』『なんて素敵にジャパネスク1~8』『銀の海金の大地1~11』など著書多数。2008年肺がんのため没。

内容説明

若い教師を愛する女子高生の心を繊細に彩る異色作「あなたへの挽歌」、あるフラストレーションを抱えた彼女の秘密「おしゃべり」、悲しみ、苦しみ…10代の悩みを情感豊かに猫いた「悲しみ・つづれ織り」、女の子同士のユニークな関係を軽快につづった快作「私と彼女」、さらに、受賞作「さようならアルルカン」にくわえ衝撃の文庫デビュー作「白い少女たち」。初期傑作を収録!ひりつくような焦燥感、純愛、「少女」という檻の閉塞感―。多感で未熟な姿を鮮やかに描いた伝説の少女小説家の原点!!

著者等紹介

氷室冴子[ヒムロサエコ]
1957年生まれ。1977年第10回「小説ジュニア」青春小説新人賞佳作入選。2008年肺がんのため没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

65
氷室冴子さんの初期作品の短編集。言葉使いなどはさすがに時代の流れを感じてしまう。それでも少女たちの瑞々しい感性はいつの時代も変わらない。少女ならではの純粋さ、気高さ。その若さが美しく、悲しい。「白い少女たち」の重苦しい雰囲気に引き込まれた。まさに少女小説。ああ、懐かしい。2021/01/30

azukin2

40
町田そのこさんが作家を目指すこととなった故氷室冴子さんに興味を持ち初読み。言い回しこそ古い感じがしたけど読んでいるうちにだんだん引き込まれていく過程は町田さんと同じだった。『さようならアルルカン』は自分も中学生の頃ひとつ上の彼女の図書カードをたどって読みあさってたのを思い出した(笑)。中編の『白い少女たち』は寄宿舎を舞台に少女たちの心に抱える問題と葛藤を書き今じゃちょっと考えられないような友情があったりだけど当時21歳の氷室さんが書いたとはさすがに驚いた。短編の『おしゃべり』は上手い!2021/05/28

ぐうぐう

38
初期の「コバルト」を牽引した氷室冴子のデビューは、その前史である「小説ジュニア」においてだ。『クララ白書』でブレイクするまでの助走期間かもしれないが、本人曰く「文学少女くずれ」だった彼女にとって、「小説ジュニア」時代は当時にも、そして振り返ればなおのこと貴重な時期だったように思う。早熟な少女達の凛とした佇まいが印象的なデビュー作「さようならアルルカン」は、文学を(良い意味で)引きずりながらも、それでいて「コバルト」前夜の胎動を感じさせもする、実に絶妙な小説だ。(つづく)2020/12/30

タカギ

33
幻の短編初の書籍化、とのこと。表題作の2作品は文庫になっていて、『白い少女たち』は多分、探せばある。『さようならアルルカン』は装画がとても良くて、ほしかったけど手に入らなかった。全編、〈少女〉たちの話。全然古びていなくて、『さようならアルルカン』に出てくる偏見で凝り固まった教師の言葉は、現在の教師たちも反面教師として学ぶために読んでほしいと思った。もっと出してください、氷室センセの本…。2021/04/22

chiaki

27
収録作全部いい!ちょっと時代を感じる部分はあるけど、それもまた味わい深い。『さようならアルルカン』、めちゃくちゃよかった!「人は変わる」それは成長なのかそれとも自己抹消なのか。ラストも余韻たっぷり!再読したい。教師への憧れと失望を描く『あなたへの挽歌』も昭和の匂いがぷんぷんして好み。失踪した同級生の行方を探す『白い少女たち』。碧に向けた倫子の言葉が、今の私には刺さりすぎました!少女時代のなんて気高くて繊細で残酷で純粋で儚くて危うくてもどかしくて!!息苦しいほどに美しい少女小説!2024/12/23

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