出版社内容情報
どうしたら正しいセックスができるのだろう――
風俗通いが趣味だったシステムエンジニアの著者が、ふとしたきっかけで通い始めた新宿ゴールデン街。
老若男女がつどう歴史ある飲み屋街での多様な出会いが、彼の人生を変えてしまう。
ユーモアと思索で心揺さぶる、新世代の私小説。
【著者プロフィール】
山下素童(やました・しろどう)
1992年生まれ。システムエンジニアを経て、現在は無職。風俗レポを記したブログが注目され、デリヘル嬢の紹介文を統計ソフトで解析した結果をテレビ番組「タモリ倶楽部」でプレゼンし話題になる。2018年『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』で作家デビュー。
内容説明
話題沸騰のウェブ連載「シン・ゴールデン街物語」待望の書籍化!心震える新世代の私小説。
著者等紹介
山下素童[ヤマシタシロドウ]
1992年生まれ。システムエンジニアを経て、現在は無職。風俗レポを記したブログが注目され、デリヘル嬢の紹介文を統計ソフトで解析した結果をテレビ番組「タモリ倶楽部」でプレゼンし話題になる。2018年『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mincharos
25
なんだか燃え殻作品みたいと思いながら読んでて、やはり途中で「君は風俗界の燃え殻だ!」と言われたという描写。タイトルが面白いな~と思って借りて、ほんとにタイトル通りの話だった!(とある風俗嬢とプライベートでセックスして、自分的には唯一無二のいいセックスだったと思ってたのに、後日彼女がWebで発信しているセックス動画を見たら、完全に同じものだったという)新宿ゴールデン街で出会った女性と話した会話やセックスを丁寧にリアルに書いてて面白かった!「電マ出しっぱなしなんだね?」「え?電マっていちいちしまうものなの?」2023/10/17
梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
11
▼各種レビューで評価がもの凄く高かったので、読んでみた。▼著者は1992年生まれの元システムエンジニア。自身の連載で最も閲覧者が多かった記事から、本のタイトルが取られている。▼もしかして猥褻な内容なのか?と思いながら読み始めたが、これは、ドキュメントだと感じた。著者がゴールデン街で出会った女性と交わした会話や心に思ったこと、女性や著者の弱さが生々しく吐露されており、何とも率直な内容。リアルな会話を覗き見しているようで、集中的に読み入ってしまった。▼すごい本だった。続編を期待する。2023/09/16
沙智
10
小説の舞台となった場所を巡るYouTuber海ちゃんとのエピソードが好き。こういう人のコンテンツ化されていない、演じていない部分の人間性に切り込む小説って読んだことなかったから題材として新鮮だった。会話のやり取りも生っぽさがある。空間の描写のディテールも凝ってて読み応えがあった。海ちゃんの天然であどけないキャラは元々の性格もあるけど、視聴者からそういう役割を求められている側面も強そう。寂しくて余韻のある結末だったのに、海ちゃんのモデルとなった人とのその後を謝辞で書いているのはちょっと勿体ないかも。2023/08/13
ただぞぅ
7
新宿ゴールデン街を舞台に繰り広げる4話の私小説。実在する人、経験を元に心境が綴られたエッセイとは違った面白さを堪能。ホストや風俗といった自分の心と身体をコンテンツ化し、互いに消費し合う人達が集まる特殊な飲み屋街だけに独特な異様さを感じる。YouTuber、風俗嬢、本書で登場する人達は皆どこか寂しさに依存している。SNSでの突発的で猥雑な出会い、混沌とした店内から始まる交流、そして赤裸々までの性行為はまるでTV番組「ザ・ノンフィクション」で観る世界さながら。文豪バー「月に吠える」で語られる話を聞いてみたい。2023/10/19
みかん
6
個性的な人たち、哲学的な言葉、魅力的な私小説でした。でも多分どこにでもいる人で、どこにでもある出来事なんだと思います。だから魅力的なんだと...2023/08/05