内容説明
コルシカ人は特異な存在である。オーヴェルニュ、ブルターニュ、あるいはアルザス出身のフランス人ともちがう。フランス人からは差別的な視線をうけている。そのくせナポレオンを生み出している。コルシカは汚れたる者と至高なるもののシンボルである。この両義性を解く鍵はコルシカとフランスとの歴史的関係にある。そこを「コルシカ案内」のスタイルで物語ったのが本書である。
目次
習俗としての「ヴェンデッタ」
コルシカのアイデンティティ
「アレリア事件」と「赤い泥」
独立運動の現状
夢見た男―パオリ誕生
「コルシカ革命」の時代
ガッフォーリの「王国」
亡命地でのパオリ
ポンテ・ノーヴォの戦い
フランス併合〔ほか〕