出版社内容情報
友達の先にある官能
おかざき真里が挑む、エロスの限界!
渾身のオムニバス読みきり集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蝶よ花You
44
「友だち以上ってどこまで?」。ある意味とても恐い作品。際限がなく、赦される範囲は狭くて広い。しかも、「友達の先にある官能」というキャッチコピーが付けられているけれど、友達を越えて恋人に...という単純な話でもない。恐くて、官能的で。だからこそ恐いもの見たさで思わず見てしまう。そんな作品です。オムニバス形式で5作品ありますが、そのうち3作品は「これは幸せな結末?」と思うもの。これが「友だち以上」と名付けた醍醐味なのか...。本当にこの作者さん、綺麗事だけじゃない生身の「男と女」を描くの秀逸だわ。2014/07/11
匠
39
20~25歳くらいまでを対象にした?そのくらいの世代の女の子を主人公に、友だちから友だち以上になる瞬間を描いた5つの物語。当然、幼馴染とか友だち、女友達の彼氏などが相手になるわけだが、その「瞬間」にはすごく頷けるものがあるものの、ドキドキ感も葛藤もなく、友だち以上になる一線を越えたからといって大きな喜びが伝わってくるでもなく、あっさりしすぎていて面白みを感じなかった。期待が大きすぎたとも思えない。好きな人には大変申し訳ないけれど、僕には合わなかったみたい。でも絵は可愛かったと思う。2013/05/15
月子
16
短編集で読みやすかったです。 骨格の描き方が好きです、手とか足とか。2015/01/27
優希
10
何と言っても絵が綺麗ですよね。そして繊細な心の動きの描き方が凄く上手いな、と。5人のヒロインたちの「友達」から「友達以上」になる物語なので、まんまタイトル通りの内容なんですけど、その瞬間が凄く好みでした。相手は友達の彼氏や幼馴染、後輩といった感じで、日常から非日常へと足を踏み入れてしまうときの戸惑いや切羽詰った感じが好きです。その先は見えなくても、そのときのときめきが一夜の夢のように見えるんですよね。ドラマチックな展開ではなく、普通の延長で突如一線を越えるという危うさが繊細でグッときます。2014/02/06
kanapico
10
表紙からして好みだったけど、これは私好みの“友だち以上”の関係を描いていて、読み返すとにやにやしちゃいます。決して軽い気持ち、ではないんだけど、普段はこんなことしないんだけど、あのときはどうしようもなかった、というような、友だちがその境界を乗り越える瞬間のあの切羽詰まった感じが好き。そこからうまくいくかいかないかは別の話なんだけれども。蚊帳の中での関係の変化を描いた作品が2篇もあるのはウケます。蚊帳という閉鎖空間、いいですね笑。2013/10/26