内容説明
同じ釜の飯を食い、共同風呂に入る。個々がそれぞれの役割を担いながら体育祭や塾祭を運営する。先輩と後輩が夜を明かして本音でとことん語り合う。無数の個性は固い絆でつながれ、社会に出て大きく羽ばたく。教育の原点を探して、ノンフィクション作家上坂冬子が学生寮「和敬塾」の門をたたく。
目次
憎いと思ったヤツは一人もいなかった―オーケストラ指揮者・齊藤一郎氏
学生寮での収穫はフラタニティ(兄弟愛)―アメリカ人弁護士・コンラッド氏
創設のころ―和敬塾創設者・前川喜作氏
講師は湯川秀樹から森繁久彌まで―和敬塾塾長・前川昭一氏
社長と専務は塾の同期生―おかめ納豆本舗(現・タカノフーズ)社長・高野英一氏
寮が面白くて学校にいくヒマがない―春日大社権宮司・岡本彰夫氏
プライバシー侵害の抗議運動―コリー新聞編集長・田中克人氏
人生の経過点としての居心地の良さ―屋久杉自然館館長・日下田紀三氏
現代の若衆宿―NHK解説委員・早川信夫氏
阪神・淡路大震災がなければ―「大黒正宗」直営店店長・山田恭久氏
第二の人生冥利に尽きる場所―巽寮寮長・英勝之氏
信念あるデモなら貰い下げに行ってやる―元チェコ大使・石田寛人氏
一つ釜のめしを食ったものの共有財産―日本化薬社長・島田紘一郎氏
若者はむき出しの人間性に惹かれる―私学清風学園副校長・平岡宏一氏
著者等紹介
上坂冬子[カミサカフユコ]
1930年東京都生まれ。1959年、会社員時代に書いた『職場の群像』が第一回中央公論社思想の科学新人賞を受賞、以後執筆活動に入る。1993年に菊池寛賞、正論大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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