内容説明
水戸家の庶子に生まれた慶喜は、11歳のとき“将軍の家族”一橋家を嗣ぐ。御三卿の一橋家とは…?二人の父一実父・水戸斉昭と12代将軍・家慶、二人の母―実母・登美宮吉子(有栖川宮家)と一橋の義母・東明宮直子(伏見宮家)の慈愛をうけて成長した9代当主の生活、父母との交流は…?「攘夷」と「開国」に揺れる幕末期、将軍後見職に就いて動乱の京都に赴いた慶喜の政治手腕は…?天皇家の血をうけた一人の武家公子が、討幕の流れの中で“公武一和”に邁進した孤高の姿を活写する歴史ノンフィクション。
目次
第1章 徳川一門を制覇した一橋・水戸勢力
第2章 他力に翻弄された「英明」の御曹子
第3章 慶喜、将軍継嗣を望まず
第4章 将軍継嗣問題にみる慶喜の片鱗
第5章 「大君」と「朝臣」のはざまで