出版社内容情報
内容説明
人気も関心もゼロに近い状態から、この空前絶後の日本男子フィギュアの隆盛はいかにして築かれたのか?時代を創ってきた選手、指導者への丹念な取材により、語られなかった事実や隠されたドラマが今、明らかになる。
目次
第1章 佐野稔のいた時代(過去と現在;都築章一郎コーチ ほか)
第2章 本田武史のいた時代(「今とはぜんぜん違う別のスポーツ」;長久保裕コーチ ほか)
第3章 高橋大輔のいた時代(バンクーバーオリンピック;腰の低いメダリスト ほか)
第4章 羽生結弦のいる時代(至高の人;絆 ほか)
第5章 宇野昌磨、始まる(ふたりの目指すところ;二〇一四‐二〇一五シーズン ほか)
著者等紹介
宇都宮直子[ウツノミヤナオコ]
ノンフィクション作家。『神様がくれた赤ん坊』(講談社)を上梓して、デビュー。それ以降、医療、人物、教育、スポーツ、ペットと人間の関わりなど、幅広いジャンルにわたって、執筆活動を行なう。なかでもフィギュアスケートの現場での取材歴は20年以上に及び、スポーツ誌のほか、文芸誌や女性誌でもコラムを執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フクミミ
12
羽生結弦本と思いきや・・佐野稔から宇野昌磨まで、世界選手権で台乗りした、歴代の男子フィギュアスケーター達が繋いだ男子フィギュア発展のバトンのような本です。確かに昔は国際大会で表彰台に乗らないとTVで放送すらなかった時代でした。今は羽生結弦というメガ・スターの存在で、女子よりも男子フィギュアの方が注目されているくらいになりました。 先人達の努力により、花開いた日本の男子フィギュア界、これからも楽しみです。 2018/03/19
きつねねこ
7
タイトルは「羽生結弦」だが(その方が売れるのだろう)、佐野稔から始まりその時代を牽引した日本男子トップスケーター5人を取り上げている。世間一般からは、高橋大輔(または羽生)が突然現れた様に見えるかも知れないが、其処には連綿と続く系譜があることが分かる。ところで、この著者の文章はスポーツノンフィクションらしい簡潔さはありながら、妙に癖が強い。読点の多さがかなり目立ち、打っている場所もおかしいものが。逆接の「だけど」も多用されるのだが、書き言葉では「だが」や「しかし」にすべきでは。文芸作品でないとは言え…。2018/03/03
すぎねえ
5
日本の男子フィギュアスケート史、と言ってもいいと思う一冊。これ読んでて、あー結構前からフィギュア知ってたんだなあ、と思いました。詳しくはなかったけど。そして今ほどしっかり追いかけてもいなかったけど。さらに今でもそこまでガチではないけど。何事にも「始まり」というものがある。始めた方はゼロからだけど、すでに周りは90やら100やら何なら150あたりまで達していたりする。それは後発であるが故に致し方ない。ないのだが、そこで止まらないでいたから今がある。日本フィギュア界凄い。という一冊。2018/04/05
みずほ
4
★★★☆☆ 図書館本。佐野稔、本田武史、高橋大輔、羽生結弦、宇野昌磨までの5人を取り上げている。羽生選手の第4章(155~211P)だけ読了。内容としてはNHK杯の怪我のあたりまで。P191、チャンについて「(クワド)2種類では苦しい。平昌ではおそらく勝負にならないだろう」と書かれている。以前から「羽生はクワド2種でも金をとれる」と言われ、実際2種で2位に11点差で優勝した。煽り好きのメディアならともかく、こんなフィギュア本だしてる宇都宮さんでさえそんなこと書くのかとちょっとガッカリ2018/03/18
ちいくま
3
羽生くんが登場するまで長かった… サブタイトルの方がメインタイトル。そりゃーこのタイトルでなければ手に取らなかったけどさ。懐かしい名前がたくさん出ていて、結構コアなファンだった自分に驚きました。キャンデローロよりウルマノフ派だったなぁ2020/02/09