内容説明
2009年9月12日、ダイビングキャッチを試みて生命の危険を伴うケガを負った。激痛や痺れに耐え、リハビリを続けていた中で、球団から言い渡された突然の引退勧告。「なぜ?」「まだやれる」。しかし、医師の口からは「最悪、命にかかわる」と…。引退を「決断」するまで、悩みに悩んだ。その間の気持ちの葛藤、チームメイトとの絆、両親の言葉、球団との話し合い、そして阪神愛…。赤星憲広が初めて明かす心の叫びのすべて―。
目次
1章 懸命のダイブ
2章 決断の時
3章 足で生きる
4章 勇気の証
5章 忍び寄る影
6章 たかが野球、されど…
著者等紹介
赤星憲広[アカホシノリヒロ]
元・阪神タイガース外野手。野球評論家。1976年4月10日生まれ。愛知県刈谷市出身。大府高校、亜細亜大学、JR東日本野球部を経て、2001年度ドラフト4位で阪神タイガースに入団。同年に盗塁王、新人王を獲得。2001~2005年にはセ・リーグ記録となる5年連続盗塁王を獲得し、プロ通算381盗塁は阪神球団最多記録となっている。また、9年間で6度のゴールデングラブ賞を受賞。2007年には球団最速となる1000本安打も記録している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
19
○上原投手のユーチューブに出演されているのを見て再読しました。引退当時の驚きを思い出しました。2024/11/25
Humbaba
10
恵まれた体格ではないからこそ,全力をつくす必要があった.自分の意志で自分の体を自由に動かせないという恐怖.それは実際に体験した人間にしか理解出来ないものだろう.それを打ち払うことができないと感じたからこそ,引退を決意する.しかし,こんときに球団が助力をしていたとしたら……球団としては,最終的な責任を負うことが難しい以上,このような結論になるのも致し方ない処ではあるのだが.2010/11/13
シャル
9
電撃引退の裏側の壮絶なる状況と、引退の決断に至るまでの赤星選手の苦悩と迷い、そしてこれまでの野球人生について語った一冊。引退直後の本だけあってその言葉の一つ一つが生々しく、その舞台裏にあった深刻さが浮き彫りになる。怪我をした瞬間の動かない足、その後の手の痺れと野球人生への不安。阪神球団から引退を勧められた時のショックと怒りとそこにある自分の身体。引退しかないとなんとかならないかという迷いで揺れ動き続ける心境。それは突然訪れた一つ目の人生の終わりであり、本当の死の隣接でもある。まさに一つの人生の決断の本。2017/08/13
金吾
6
○好きな選手だったので、心の葛藤等もよくわかりよかったです。球団も苦渋の決断だったと思います。2020/01/31
ちゃみ母
5
引退勧告。戦力外通告ではないんですよね。厳しい話です。金本や野村監督とのやりとりが興味深い。野球における頭脳プレー、理論みたいなところに関心がむいた。2019/05/06