内容説明
父を事故で失った日向家。画家の母と優秀な兄、そして落ちこぼれの弟・優太。二人はあるきっかけで恐るべき出生の秘密を知る…新感覚ホラーミステリー。
著者等紹介
今邑彩[イマムラアヤ]
1955年長野県生まれ。都留文科大学英文科卒業。会社勤務を経て、作家に。1989年『卍の殺人』で「鮎川哲也と13の謎」の「13番目の椅子」を獲得、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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風眠
108
まず、見た目が分厚い。そして本を開くと、上下二段組!って事にビビる。「こうだからこうなる」という思想的な部分や、同じような説明などが、語り手を変え繰り返し書かれているので、正直しつこいと思った。時間がかかった、けれど、最後まで読んでよかったと思う。人間は、長所も短所も併せ持っているから人間なのだと私は思う。時に長所が仇になる事もあるし、短所が良さになる事もある。その人をつくるのは、血か?それとも環境か?生まれてからその後の人間の可能性について、血縁を超えた家族の愛が、兄弟の絆が、ひとつひとつ証明してゆく。2018/06/18
紅はこべ
81
正反対のキャラの兄弟が、出生の秘密をめぐって対立、葛藤、成長する物語。文章は読み易い。但しこの主人公兄弟の人物造形がステレオタイプ。終わり方が切ない。どうせなら桐人に幸せな家庭を築いて、子供を育てて欲しかったな。桐人が親になってこそ、呪縛が解けたことになるだろうに。一度かけられた呪いが簡単に解けるほど甘くはないってことかな。2009/11/08
yukision
80
パーフェクトな兄と正反対の弟。平凡な毎日だったのに、ふとしたきっかけで悍ましい出生の秘密を知ってしまう。兄弟の感情の変化、愛情と憎しみの交差が見事で、少しだけ読むつもりが途中で止められず一気読み。読後も余韻がずっと残る良質のミステリー。2021/04/10
aki☆
74
文武両道で容姿端麗の兄とチビでニキビで怠け者の弟、2人の兄弟がある事から出生に疑いを抱き調べ始める。母親の凄惨な過去も絡んで血腥くて重くもあるし、不気味さも陰鬱さも漂っているけど、何度となく息を呑む展開に読む手が止まらず400ページ超え二段組に怯んだのが嘘のように夢中になった。中学生では受け止めきれない真実。初めて本心をぶつけ合う命懸けの兄弟喧嘩は圧巻。息子に語る母の想い、そして感動のラストに涙。最後の母の言葉に今邑さんらしさを感じるも泣ける作品は新鮮で、読み応え十分なだけに忘れられない作品となった。2021/01/08
詩界 -うたか-
67
#読了◆ 成績優秀万能なイケメン長男・桐人とゲームが大好きで努力嫌い背が低くニキビだらけの両親に似ない弟の優太。ある日優太は大切にしていたぬいぐるみに縫い目がある事に気づいて切り裂くと中に「優太へ」と書かれた手紙を見つける。もしかして自分は本当の子供ではない?悩みながらもある人物へと会いに行く。歯車は急速に狂い始めあっという間に堕ちていく。◆再読なのに熱くてラストは涙が止まらなかった。不安と葛藤。背負う事。想う事。狂った歯車を戻せるか。それぞれの子事が痛い程伝わるしとても良い。感動作。面白さ抜群。おすすめ2020/11/07




