内容説明
釣った、料理(つく)った、食べた!作家・開高健とオーパ!の旅をともにした料理人、谷口“教授”博之の痛快!―食と旅の本。
目次
1 ベーリング海の孤島で巨大オヒョウを姿造りすること
2 ネバダの砂漠でブラック・バスの洗いに舌鼓をうつこと
3 カナダの川原でチョウザメのキャビア丼に夢を馳せること
4 アラスカの入り江で海の果実をまるごとブイヤベースにすること
5 ウガシクの湖畔でないないづくしの野生にひたること
6 コスタリカのジャングルでイグアナのスープを絶賛されること
7 モンゴルの草原で幻の魚を味噌汁の実にしちゃうこと
8 テムジンの大地でウォルトン卿のパイク料理を試みること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さっと
6
開高健のライフワークともなった世界を股にかけた釣行「オーパ」シリーズに同行した料理人・谷口博之(オーパ隊による愛称は「教授」)の回想録。いまのように世界各地の情報がネットでほいほい見つかるわけない時代にオーパ隊の胃ぶくろを背負って立つ教授の奮闘が丁寧に綴られ(私は映画「南極料理人」を思い出したネ)、オーパ副読本としてこれ以上ない味わい。あの大紀行がよみがえる。オーパ読者には、同行編集者だった菊池治男の「開高健とオーパ!を歩く」ともどもぜひ読んでいただきたい。2021/10/03
ミノカサゴ134
2
開高 健が亡くなってから、もう随分と経つ。これは、かつてオーパで、世界のあちこちを釣り歩いた開高隊に同行して、メンバーの三食を賄った辻調理師専門学校の谷口教授の回想記だ。小説家でもなくカメラマンでもない谷口先生が開高さんが釣り上げた大物を調理した姿は、オーパに詳しいが、この本では、その舞台裏の苦労が正直に率直に書いてある。開高さんが細やかな気遣いをする人であること、メンバーの皆から慕われていたことなどが生き生きと書かれていて、こういうのは、きっと一生の思い出になるんだろうな、としみじみ思わせてくれた。2020/11/28
Masashi Mito
1
広島の釣り情報誌『釣り画報』で紹介されていたので古本で購入。つくづく、美味しい料理ってのは人を幸せにするモノなんですね~。とくにボウズで帰ってきた釣り人の心を癒やすには最高のおもてなしかと。しかも、食材も機材も満足に揃わないアウトドアで、ですよ! ところで、開高さんは『河は眠らない』のなかでキャッチ&リリースを勧めていたけど? と思ったらそのこともちゃんと中で書いてありました。面白いです。 個人的には、モンゴルへイトウ釣りに行くときに登場する「乾燥タマゴ」に興味があります。乾燥したタマゴって、どうなのよ?2017/02/19
tama
1
自本 普通列車で休日乗り放題に出かけるについて本箱探索したら発見 フィレナイフの使い勝手の話や、戸板一枚大のオヒョウの縁側は細くて小さい、チョウザメは釣りたては不味い、イグアナ、シベリアマーモットは旨いという話など。開高センセの「これであれを作ってくれや」という要求を満たすために辻学校から派遣された筆者。どうやってもダメな食材というのも一杯出てきたが、よくそこでそれを作った!と驚愕する話満載。往復の電車内で一気完読。2015/10/05
s
1
開高先生 旅先でもいいもの食べてんなー2009/05/04