内容説明
でろでろぽん。でろでろぽん。隆が暮らす麹町の人々が「結節器」で繋がるにつれ、その音は大きく響いてくる。巨大な毒蜘蛛となってこの麹町へ攻撃してきた扇町の連中に対して、大ムカデとなって反撃するためだった。隆の住む世界では、人は臍に「結節器」という「数世代前に後天的に獲得された大脳皮質直系の連結機関」を持つようになっていた。町が攻撃された時は、「結節器」で近くの人々と繋がる事で強力な巨大生物と化す事が出来るのである。しかし「単なる接続機能のための付加的器官に過ぎず、如何なる生理反応とも無縁である」はずの「結節器」の出し入れに、最近隆は快感を覚えるようになっていたのだった。表題作を含む、全九篇の傑作短篇集。
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