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踊るナマズ

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  • サイズ B6判/ページ数 141p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087747935
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

エロティックな伝説と、幼い2人の恋心がクロスする新感覚の恋愛奇談。第29回すばる文学賞受賞。

著者等紹介

高瀬ちひろ[タカセチヒロ]
1971年、東京生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科(修士課程)修了。「踊るナマズ」で第29回すばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

43
すばる文学賞受賞作だそうだ。民話はとかく不思議を纏ったもので、その代々受け継がれる話の中には伝えたいことが隠されている。ナマズの生臭そうなヌメヌメした感触の中にエオロティックな性教育を含んでいたとは。その反面、思春期の男女の爽やかな友情が物語を中和させていてとても読み心地がよかった。高瀬さんの作品は初読みだけれど、とても興味をそそられる作家さんだった。静かだけどうねりのある書き方をする人だなぁ・・・って感じました。早速高瀬さんの他の作品も予約しよう・・・。2012/03/31

わか☆

10
この作家さん好きです。「踊るナマズ」はお腹の中にいる赤ちゃんにママが「ナマズについての、話をしたい」と話しかけるシーンから始まるのだけど、その内容がナマズを絡めながらのエッチなお話で、いろいろ奇想天外なんだけどこうゆう驚き、困惑、共感、青春を感じられるのが文学なのかなと思いました。女性器に歯が生えていて、ベッドを共にする男性を恐怖に陥れてしまうけど、憐れんだ神様がそこにナマズを送り込んだ、、面白いです。「上海テレイド」は万華鏡が欲しくなりました。実を結ばない恋愛小説。2022/01/26

yamakujira

7
「踊るナマズ」と「上海テレイド」の2編を収録。「踊るナマズ」は胎児に子供の頃の思い出を語るという体裁で、聞き手の胎児の気分を感じるのか、なんだか紗がかかった映像が浮かぶ。老人に聞くナマズの民話にとまどうふたりがかわいくてじれったい。胎内でぬるりと動く胎児がナマズとシンクロするなぁ。「上海テレイド」は、禁断の恋愛に驚くよりも、いきなりこんな話を聞かされた訪問者の困惑に共感するばかり。「親しくないひとに打ち明け話をされると、なぜぐったりと疲れるのだろう」ってため息をつくしかないよね。 (★★★☆☆)2016/12/11

遠野

6
官能的だけれど下品にならず、痛くて危ういのに夢のようなゆらゆらとした曖昧さがあって、温度と湿り気を内包している。細かいところで幾つかの要素が未整理のまま提示されている気はしましたが、この二篇、私はどちらも好きです。そうしてこの文体も好きです、読みやすくて心地良い。どこかエロティックで果実や血を連想させる装画も、物語を的確に掬い取っている気がします。2012/07/28

2
青春とナマズと伝承。歪さと屈折。どちらの話も、刹那的な感情が、居心地良く。2020/10/22

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