焼身

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087747645
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

9.11―すべての価値が崩壊したとき、信じるに足るものを求めて「私」はベトナムへ。40年前サイゴンの街頭で、炎に包まれた彼は、なにものだったのか。

著者等紹介

宮内勝典[ミヤウチカツスケ]
1944年ハルビン生まれ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

giant_nobita

9
作者自身を思わせる作家の「私」が、独裁政権への抗議とベトナム仏教の救済のために焼身自殺をした僧、X師(クアン・ドゥック師)の足跡を辿る小説。焼身自殺の写真は有名であっても、彼に関する文献は少なく、当時を知る僧も彼を讃えこそすれ、人柄については黙して語らない。結局この小説の中でX師の実像が解明されることはない。しかしX師を敬う人々の様子から、信仰の奥深さが感じられた。小説の文章も映像的で端整に描かれている。ベトナムの人々に向ける「私」の過剰な思い込みやX師の女性関係を探ろうとする下世話な関心には辟易したが。2019/05/24

senyora

3
いいなと思った作家さんが「好きな作家」として挙げられていたので、読んでみました。『9.11以後の世界で文学はいかにして可能か』ということを示そうとしていると帯の書評にあります。う~~~~ん!!! 年配の男性知識人?の強烈な自意識に怖気づくものがあります。「ああ、おれはただの凡人にすぎない。」と言われても困る。妻の心境を図っての、「帰れば、なんの変哲もない主婦の日々が待っている。」にも引いてしまいました。テーマは興味深く、面白く読めましたが、そこここに出てくる筆者の視線に違和感を覚えました。私は超凡人の主婦2012/03/23

takao

2
ふむ2023/12/27

がぁ

1
作品としては非常に「文学的」という印象です。作家の書く作品、当たり前の話ですが、対象への迫り方がジャーナリストのそれとは異なるので、謎が解き明かされることはなかったように思います。信仰は非常にプライベートなもので、神や仏などと一対一で語り合うのが原点だと考えますが、社会や世間に対して果たす役割が、宗教家には確かにあるのだと、そこが一信仰者とは異なるところなのだと感じました。 2007/03/14

岡部淳太郎

1
久しぶりに「文学」を読んだという気にさせられた作品。ここで語られている焼身自殺したお坊さんって、Rage Against The Machineのファーストアルバムのジャケット写真の人なんだよね。2007/05/29

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