内容説明
真っ直ぐに生き抜いた飯尾憲士の遺稿小説集。陽だまりにも似た小さな幸せを大切に抱えた市井の群像を描く。初の詳細な年譜、口絵、解説つき。
著者等紹介
飯尾憲士[イイオケンシ]
1926年8月6日大分県直入郡竹田町(現、竹田市)に生まれる。本名は姜寿男(カンスナム)。1939年、旧制竹田中学校(現、県立竹田高等学校)へ入学。1944年、旧制竹田中学校を卒業。埼玉県朝霞の陸軍予科士官学校へ入校。1945年、埼玉県豊岡の陸軍航空士官学校へ進学、在学中に敗戦をむかえる。1946年、旧制第五高等学校(現、熊本大学)理科甲類へ入学。二年次に文科へ転科。1949年、旧制五高文科甲類を四三人中四三番の末席で卒業。1950年、帰郷。県立竹田高等学校・私立竹田女学校の英語講師となる。1951年、英語講師を退職し、地元の南豊新聞社に就職。1954年、大分の文芸同人誌『東九州文学』に参加。「エルサレムの朝靄」(東九州文学)、「暮色記」(東九州文学)を発表。以後、様々な作品を書く。1960年、春に上京、船舶グラフ出版社に勤め、記者となる。1972年、船舶グラフ出版社を退職、文筆で独立を決意する。1978年、第二回すばる文学賞に「海の向うの血」が佳作入選、一二月『すばる』に掲載される。2004年、7月26日肺炎のため東京都新宿区の国立国際医療センターで永眠。享年77歳
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