内容説明
坂下薫平19歳。大学の廃寮問題に揺れる一方で、仲間たちのストーカー事件、恋愛騒動等が巻き起こり…。団塊の世代との対立と交流を通し、失われた父親的存在を探す、団塊ジュニアを描く青春長編小説。吉川英治文学新人賞受賞第一作。
著者等紹介
野沢尚[ノザワヒサシ]
1960年愛知県生まれ。日本大学芸術学部卒。‘85年に脚本家デビュー後、「眠れる森」「氷の世界」など多くのヒット作を手がける。‘97年『破線のマリス』(講談社刊)で第43回江戸川乱歩賞、『恋愛時代』(幻冬舎刊)で第4回島清恋愛文学賞を受賞。著書に『リミット』『呼人』『深紅』(いずれも講談社刊)など
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感想・レビュー
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ゆみねこ
34
首都大学弦巻寮の廃止を画策する大学当局と、そうはさせまいとする寮生たち。寮の存続と引き換えに大学が送りこんだのは、元警察官の舎監名倉。東大駒場寮がモチーフだと思うが、読み応えがあって面白かった。2013/09/03
あー
19
良かった。読みやすかった。立ち上がる。目を閉じる。目を開ける。ぐるりと見渡す・・・・・・。私も忘れずにおこうと思った。2016/03/06
sg
17
お気に入りさんが読んでたからマネしたったの。現代版学生運動ってかぁ!!俺、あんまり昔の学生運動話好きじゃなかったけど、これは凄く読み易いし、物語自体が楽しい!俺もたまには反乱してやろーかな!!2018/04/11
内緒です
14
図書館で借りた本。登場人物は少なくないのだが、ひとりひとりが丁寧に描かれているため、「あれ、この人なんだっけ?」と前のページに戻ることがない。(少し前に、登場人物の描写が丁寧でないから、人が出てくる度にページを戻して探さないといけない小説があった。)ストリーも面白く一気に読めた。泣けて、スカッと爽快なお話。2013/04/11
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
10
寮の取り壊しをめぐって大学側から送り込まれた元刑事の舎監と、彼に反発する寮生達。様々な事件を通じていつしか両者の間に信頼関係のようなものが生まれてきますが・・。果たして彼の真意はどこにあるのか・・。面白かった。ただ幕切れとしてはよかったけど、できることならもう少し先のことまで書いて欲しかった。★★★★2009/07/08
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