内容説明
『ロリータ』も『百年の孤独』も『存在の耐えられない軽さ』も、みな『ユリシーズ』から生まれた。そのジョイスの方法について篤学の新鋭が案内する。
目次
テレマコス
ネストル
プロテウス
カリュプソ
食蓮人たち
ハデス
アイオロス
ライストリュゴネス族
スキュレとカリュブディス
さまよう岩々〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
燃えつきた棒
30
ものすごく分かりやすい。 読んで行くと、僕の混乱した頭の中もだいぶ整理されたような気がする。/ 「第七挿話 アイオロス」: 【『オデュッセイア』との対応 『オデュッセイア』第十歌で、オデュッセウスたちは浮き島に住む風の神アイオロスから手厚くもてなされる。この神には六人の娘と六人の息子がおり、それぞれ娘を息子に妻としてめあわせ、家族は親しく饗宴に日々を明け暮れしており、オデュッセウスたちもその供応を受けたのである。】/ えっ!近親相姦!ここでは、あくまでも『オデュッセイア』の話として書かれているが、→2024/06/08
カケル
6
非常に読みやすい入門的ガイド。読前・読後に、あるいは挿話ごとに併読すると理解の助けになる。2024/07/27
ブッチ
4
非常に読みやすかった。 ユリシーズのガイドブックとしても使えるし、オデュッセイアのガイドブックとしても使える。2025/04/04
selva
2
すごく、すごく良かった。またいつか読み直したい。本編読了は諦めた。2019/02/24
水紗枝荒葉
1
各挿話を解説しながら『ユリシーズ』全体への目配せも効いている。思考を刺激するためというより、読書の穴を埋めるのに役立つ丁寧なガイド。2024/06/11